教員と生徒、社会が協働することで教育は深化する
変わりゆく指導方針
先行きの不透明なこれからの社会では、「自ら課題を発見して解決していく力」が求められます。「探究学習」において、一部の高校では既に、AIを使って物語の主人公を判別させたり、社会経済とヒット曲の相関関係を調べたり、食虫について英語で論文を書いたりなど、これまで大学でしてきたような研究に生徒が自ら積極的に取り組んでいます。こうした取り組みを指導する教員には、自らも探究心を磨き、生徒をサポートする力が必要です。
学び続けるということ
生徒に身につけてほしい力、生徒指導の方針、教育を取り巻く環境は、時代とともに変わりつつあります。それに伴い、教員に必要な資質・能力も多様化しています。また、最近ではタブレット端末の配布、デジタル教科書の導入など、教育におけるICT活用が進んでいます。経験年数を問わず、すべての教員が学び続けなければいけません。生徒が成長していく姿、それぞれの分野で活躍する姿を見ることは、教員にとって大きな喜びです。教育学では、「生徒のために学ぶ楽しさ」を原動力に、生徒とともに、常に学び、成長していける教員の育成をめざしているのです。
社会全体で支え合う教育:「チーム学校」
複雑化したこれからの時代を生きる生徒を支えるため、学校教育には、生徒と教員はもちろん、大学、企業、地域コミュニティなどの外部機関も一緒になって互いに支え合う「Co-Agency」が不可欠です。また、外部機関との連携により「探究学習」はさらに進化していくでしょう。理系分野はもちろん、例えば、文系分野でも、社会科と「まちづくり」や、英語科と「海外の学校制度」、国語科と「言語活動による発信力」など、さまざまなテーマが検討されています。社会全体がチームとなって協力し合うことができれば、教育の質が向上するとともに、より豊かな社会が築けるはずです。
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