消費者が創造者に!? 新商品が生まれる流れに変化が。
消費者が商品開発に携わる時代
最近では、企業内の専門家だけで商品開発をするのではなく、消費者と一緒に作り上げることがあります。どうして企業は消費者と一緒に商品開発を行うのでしょうか。一般的には「商品開発=企業」「買う・使う人=消費者」であると考えられがちですが、実は消費者がさまざまなアイデアと可能性を持っていることが明らかになったのです。例えば、生活用品などを扱う大手企業が自社のホームページで新しい商品コンセプトを提示して、消費者にニーズや性能などのアイデアを募ることがあります。そして集まったアイデアの中から最も良いものを消費者同士の投票で決め、新商品が誕生するのです。
消費者は消費するだけではない
SNS時代になり、消費者はテレビや新聞といったメディアによる発信から情報を受け取るだけではなく、今では自らコンテンツを作りTikTokやYouTubeなどで発信し、ときにはバズらせることも可能となりました。コンテンツだけではなく商品を作るといったこともあります。これらは、ユーザー・イノベーションと呼ばれています。つまり、消費者はただ消費するだけの存在ではなくなり、あらゆる人が消費者でありながら創造者にもなりうる時代に入っています。企業中心であったイノベーションは、消費者も一緒になった「イノベーションの民主化」へと変化しました。
変化に対応していくマーケティング
マーケティングでは「顧客満足度を高める」ことを前提にものごとを考えます。消費者を満足させた対価として受け取ったお金が企業の利益となり、さらに消費者に喜んでもらうための企業活動として商品開発に費やすことができます。また、社員にも報酬として配分することができます。
消費者を喜ばせることを起点として、それを満たすために企業は時代に応じた変化が求められます。その動きのひとつとして、インターネット上での交流を中心とした「ユーザー・コミュニティ」といった場を設けることなど、SNS時代ならではの消費者とのつながりの構築が行われています。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報
拓殖大学 商学部 経営学科 助教 西 大輔 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
マーケティング先生が目指すSDGs
先生への質問
- 先生の学問へのきっかけは?
- 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?