“ナゴヤらしさ”の価値

“ナゴヤらしさ”の価値

ナゴヤって何だ?

愛知県の県庁所在地、名古屋市は東京と大阪の間に位置する謎めいた都市です。この名古屋市を中心に、独自の文化を生み出し続けている地域を『ナゴヤ』と名づけ、身近な生活にあふれるナゴヤオリジナルの価値づくりにアプローチしてみましょう。

結婚前のデートは質屋へGO!

ナゴヤには質屋が多く、リサイクル文化にはそれほど抵抗がありません。最近では、“結婚間際の男女の最後のデートは質屋でブランド品を購入”というのが慣例になっています。これは、“彼がどの程度の商品にどれ程の価値を見出すか”を見極め、浪費癖の有無や、案外ケチなのではないか、という金銭感覚の最終確認をするための、日常生活におけるナゴヤ人の堅実さの表れです。

ナゴヤが主役!

ナゴヤには“日本一”や“日本初”の価値が多くあります。例えば、国内産の全種類の金魚を養殖し、その売上が全国一の市、抹茶生産量が日本一の市、カーネーションの生産が日本一の町などです。約100年前、白菜をつぼみ状(結球)にして食用にしたのもナゴヤ人です。ほかにも、古本屋と喫茶店主の会話から生まれたマンガ喫茶、プチ整形、それに大衆娯楽としてのパチンコ店もナゴヤ発祥です。また、現在の一般的な形態のセーラー服を最初に採用したのもナゴヤの学校とされています。軍服であったものを女学生に着用させるという発想はコスプレの原点にもなっています。毎年、世界コスプレサミットの本大会はナゴヤで行われ、今や世界中のコスプレイヤーたちの聖地となっています。ナゴヤが“日本一”や“日本初”を生み出す背景には、天然の“物”や“人”がもともと持っている価値にこだわり過ぎることなく、養殖や品種改良、ハウス栽培や部分加工などを行うことで素材そのものに味付けをし、そのクオリティーを少し高める、という昔からの“ものづくり”の風土があります。身近な地域の特性を知ることが、新たな価値や未来の創造につながるのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

名古屋工業大学 工学部 社会工学科 建築・デザイン分野 教授 北川 啓介 先生

名古屋工業大学 工学部 社会工学科 建築・デザイン分野 教授 北川 啓介 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

建築学系/人文科学系

メッセージ

ある地域のある学問でしかできないことが、世界に発信されていくことが実はあります。進路を決める際には、先に学部名を見て選ぶことをせず、“今一番興味を持っていること”や、“ほかの人より得意なこと”を一度真剣に考え、「どの街のどの文化が自分に合っているか」ということを意識して自分なりに答えを出してみましょう。答えはあるかもしれないし、ないかもしれません。しかし、自分の中で一度ひらめいて答えにたどり着いた瞬間のことは、その後も自分の骨格となっていくのは間違いありません。

先生への質問

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名古屋工業大学に関心を持ったあなたは

名古屋工業大学は、世界のものづくりの中心地である中京地区の工学リーダーとして、技術イノベーションと産業振興を牽引するにふさわしい高度で充実した教育研究体制を整備しています。さらに国内の工科系大学のみならず、世界の工科系大学と連携することにより、工科大学の世界拠点として、異分野との融合による新たな科学技術を創成し、有為の人材を数多く世に送り出そうとする構想をもっています。