講義No.02191 外国語学

あなたはどうやって覚えていますか? 英単語を効率的に覚える方法

あなたはどうやって覚えていますか? 英単語を効率的に覚える方法

苦手意識が強い英単語

英語の勉強と言えば、文法、発音、リーディングにリスニングなど、さまざまなことがありますが、中でも高校生に「苦手だ」という声が多いのが英単語。理由の一つは、「この単語の読みは何で……意味は何で……」と一つひとつ暗記していく、とても苦労するものとして見られているからです。
一般的な「英単語帳」では、前から頻出順に載っていることがほとんどです。そのため勉強の際は一つずつ、頭文字から最後までつづりと意味を覚えることになり、10個単語があれば10回苦労してしまいます。しかし、英単語への見方を変えれば、これらはもっと効率的に覚えることができるのです。

英単語の部品を読み解く

一般的に、「単語とは言葉の中で意味を持つ最小の単位」だと考えられています。しかしよく見ると、単語はさらにいくつかの部分に分かれており、それぞれが意味を持っていることが多いのです。
例えば、「export」という英単語を見てみましょう。この単語は、次のように分解できます。
・export = ex【外へ・超えて】+port【港】 外へ出す・輸出する
ここで「ex」の意味が「外へ・超えて」ということを覚えれば、ほかの「ex」を持つ単語に出会った時に、覚えることが容易になります。例えば以下のような単語も同じように考えてみましょう。
・excess  超過、余分の (必要量を“超えて”いる)
・excel ずば抜けている、勝る (ほかより“超えて”いる)
・expand ~を広げる、膨らむ (“外へ”向かう)
これらの単語を一つひとつ覚えるのではなく、「ex」という単語の部品の意味をイメージとしてとらえて、同じ部品を持つ単語を連想ゲームのように一気に覚えていこうという作戦です。またこの覚え方をすることで、読解中に未知の単語に出会った時も、「ex」のような単語の部品さえ覚えていれば推測できることがよくあります。
言葉の成り立ちは知れば知るほど面白いものです。「へえ!」と思ったあなたは、こういう覚え方が合っているのかもしれません。

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国際教養大学 専門職大学院 英語教育実践領域 教授 内田 浩樹 先生

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物事を印象で判断しないこと、それが社会で活躍する一番の鍵となります。例えば今流行っているエコ換え。これは、エコ換えする際に捨てた商品の処理や、新しく購入する商品の生産過程などを踏まえると、結果としてCO2を増やすかもしれない、とも考えられます。
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