外国人に日本語を教えるということ
日本にいながら異文化交流
海外で活躍している日本語教師もたくさんいますが、日本の大学で学ぶ外国人留学生や海外から仕事で来日した外国人、その家族などに日本語を教えるのも日本語教師の仕事です。このようにいろいろなバックグラウンドを持つ人に教えることで、日本にいながらにして異文化に触れることができるのが、この仕事の大きな魅力の一つです。さまざまなテーマについて外国人と話していると、日本とは全く違う習慣や常識、考え方に出会うことができ、毎回何かしらに驚かされたり、新しい発見をしたりします。
外国人が最初につまずく日本語文法は?
日本語の文法ってどんなところが難しいと思いますか? 自分が普段話している言葉の難しさは、なかなかわかりにくいと思いますが、外国人が日本語を学ぶ場合、文法の最初の難関は五段活用の「て形(てフォーム)」と言われる部分です。一段活用の「食べる」「見る」などは、「食べ+て」「見+て」のように語幹に「て」をつけるだけですむので比較的簡単ですが、「読む」「笑う」などは、「読んで」「笑って」などと形を変えるので、とても覚えづらいのです。しかし、この「て形」を乗り越えないと、「読んでいる」「読んでおく」など、さらなる変化に対応できなくなってしまうので、皆頑張って覚えます。
外国人のほうが敬語を覚えるのは簡単?
日本語の敬語は難しいとよく言われますが、外国人は敬語の作り方のシステムをきちんと学ぶので、かえって日本人よりできるようになるのは早いかもしれません。日本人の場合、敬語についてきちんと学ぶのは社会人になってからがほとんどですし、作り方のシステムを意識せずに耳で聞いて覚えたものを使うので、「作らさせていただきます」などのように、一見とても丁寧に言っているようで、よくわからない敬語を使っている人もいるようです。
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