スポーツ選手と女性の美を支える管理栄養士の仕事
広がる管理栄養士の活躍フィールド
これまで管理栄養士の職域といえば、病院施設や学校の給食の現場などが中心と考えられてきました。しかし、今日ではスポーツや美容、健康の分野にも広がりを見せています。
例えば、スポーツであればプロや実業団のスポーツチーム、美容ならエステティックサロンや化粧品会社、健康ではスポーツクラブ、健康増進施設、ドラッグストアなどが考えられます。
特に美容に関しては女性の美意識の変化とともに、新しいエクササイズやダイエットの情報を求める機運が高まっているのが要因です。化粧品会社の多くがサプリメントを開発・販売し、またドラッグストアでも薬剤師との分業化が進んでいます。一方、生活習慣病の増加も深刻さを増し、これまで「治療のための栄養」と考えられていたものが、治療以前の予防や健康の維持増進の面での役割で注目を集めるようになってきました。
スポーツ選手を食で支えるスポーツ栄養士
スポーツ業界ではスポーツ医科学の発展にともない、世界で活躍するための食事や栄養面の大切さが見直されています。平成20年度より、栄養とスポーツのスペシャリストとして、スポーツ選手の栄養・食事に関するサポートを行う「公認スポーツ栄養士」という認定資格の養成事業もスタートし、スポーツ領域での管理栄養士の活躍の場は、今後、ますます広がることが予測されます。
正しいサプリメントの利用法とは?
最後に近年話題のサプリメントについて触れておきましょう。日本語では「栄養補助食品」と訳されるように、普段の食事で足りない部分を補うのが主な目的です。しかし、何が足りないかを把握している人はアスリートでも少ないというのが現状です。中には心理状態が不安定だからとサプリメントに頼ってしまうアスリートもいるほどです。
栄養素には上限量があり、それを超えて摂取するのは健康に良くありません。アスリートに限らず、サプリメントを使用する際には正しい情報を得ること、自分の身体の状態をしっかり把握することが重要です。
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先生情報 / 大学情報
至学館大学 健康科学部 栄養科学科 准教授 杉島 有希 先生
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