あなたの主成分は「他人」です
他人はあなたを映す鏡
自分の性格を知るのは、難しいことです。自分では優しい性格だと思っていても、他人からはそう思われていないかもしれません。
そこで、ひとつ簡単な方法を試してみましょう。他人についてのあなたの日頃の発言を思い出してみてください。その中によく登場する他人の性格こそが、あなた自身の性格だということがよくあります。
つまり、「あの人は親切だ」といった類の発言をすることが多い人は、その人自身が「親切」だと考えられます。親切だからこそ、まわりの人たちからも親切にされやすくなり、他人に対しても「親切だ」「優しい」といった発言が多くなるのです。
やる気は他人次第
あなたの「やる気」は、一体どこから生まれてくるのでしょうか? 「本人のやる気次第」という言葉がありますが、やる気は本人だけのものとは言い切れません。
例えば、あなたが「大学に進学したい」と思って勉強していても、そのやる気の原動力には、両親の喜ぶ顔、まだ見ぬ友人たちとの楽しい大学生活、将来の就職など、必ずと言っていいほど自分以外の誰かが関係しているでしょう。あなたのやる気、つまり願望や意欲が生まれるには、他人の存在が不可欠なのです。
先生の思い込みでIQアップ?
また頭の良し悪しは生まれつきだと思っていませんか? 興味深い実験があります。小学校で進級するとき、それまでの担任が次の担任にあえて嘘をつきました。成績がよくない児童を「この児童は成績が悪いが、実は賢い」と言い、成績優秀な児童については、その逆を言ったのです。すると、優秀だった児童の成績がだんだん下がる一方で、成績がよくなかった児童の成績は次第に上がり、とうとう逆転しました。もちろん、先生は授業でひいきをしていません。
この結果は、先生の先入観が児童に伝わり、彼らの知的な素質(IQや地頭と呼ばれるもの)を左右したのではないか、と注目されました。対人関係によって性格がわかり、やる気が出るだけでなく、知能さえも、成長する可能性があるのです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。