看護師としての専門性を高めるか、ゼネラリストになるか
専門性を追究して大学院に進むという道
病院などで、ある程度経験を積んだ看護師の中には、より高い専門性をめざして新たな道に進みたいという人も出てきます。その場合、現在は4つの道が考えられます。まず、大学院に進学して看護に関する研究を深め、修士や博士の学位を取るという道です。卒業後は、再び医療機関に戻る人もいれば、教員になる人もいます。また、大学院で修士課程を修了することは、「専門看護師」の資格の取得条件であるため、その過程と考えている人もいます。
認定看護師や専門看護師の資格を取得する道
「認定看護師」をめざす人がいます。これは、例えば化学療法看護や放射線療法看護のような、より専門的な技術や知識を身につけるための資格です。5年以上の看護経験がある人が、認定看護師教育機関で6カ月以上の教育を受け、試験に合格すると資格を取得することができます。さらに、大学院の修士課程を終えた後、臨床経験と試験合格で得られるのが「専門看護師」という資格です。これはより特定の専門看護分野で質の高い看護を提供するための資格です。この2つの資格は、5年更新となっています。
さらに経験を積んでゼネラリストになる道
最後に「特定看護師」があります。現在は手術などの診療行為を看護師はできませんが、一部の診療行為を認めようという動きがあり、そのための資格です。2010年現在は検討段階で実施はされていません。また、一方で、高度な専門性を身につけるという方向ではなく、さらに現場での経験を積んでゼネラリストとして看護師を続けようという人も、もちろんいます。特定看護師をめざす人の大部分はこのような人たちです。看護師に対する社会的なニーズは高く、女性の場合特にそうですが、結婚や子育てで一時的に仕事を休んでも、その後復帰できる道が残されています。経験を生かして、できるだけ長く続けるという意味でも、医療に貢献することができるのです。
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