デザインの力は無限大! 感覚を研ぎ澄まして未来をクリエイト
都市や社会の問題をデザインの力で解決する
都市や社会の問題を解決するうえでも、デザインの力は大いに役に立つと考えられています。例えば、放置自転車の増加に悩んでいる場所では、注意を促す看板のデザインを工夫するだけではなく、アート作品を配置して自転車を置きにくくするような工夫も考えられます。
人はなぜ自転車をそこに置いてしまうのか、どのようなことがあれば自転車を置かなくなるのか、さまざまな角度から考えていく中で、今までにないアイデアが生まれてくることもあります。
感覚を研ぎ澄まして新しいデザインを生み出そう
これまでの固定概念にとらわれない発想を生み出すには、どのようにすればよいのでしょうか? ひとつは、今ある課題について、過去の経験にとらわれず深く掘り下げていく中で、新しい道筋が見えてくることがあります。また別の方法としては、自分だったらどうしたいのか、自分自身に徹底的に向き合っていく中で答えが見つかることもあるでしょう。多くの人が見逃していたり、気づいていなかったりするところに、新しい発見が埋もれていることも多々あります。私たちが普段、何気なく使っている物や身の周りに、デザインのヒントは転がっているので、普段から感覚を研ぎ澄ましておくことが重要です。
デザインの可能性は果てしない
これまでにない素材の組み合わせや、3Dプリンタなど新しい技術の導入によっても新しいデザインを生み出せるチャンスは拡大しています。デザインとは、課題を探し出すのも、答えを出すのも自分自身で、答えは無限大にあるものです。
歴史に名の残るデザインを振り返れば、その多くは生み出された当時はかなり挑戦的なもので、それまでの世の中にはなかったものでした。ところが、いつの間にか当たり前のように私たちの生活に溶け込んでいるものはたくさんあります。10年、20年先の未来を見据えて、今の世の中にないものを生み出していくことは、「デザイナー冥利(みょうり)に尽きる」ことなのです。
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先生情報 / 大学情報
東京都立大学 システムデザイン学部 インダストリアルアート学科 教授 藤原 敬介 先生
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