ゲームやコミュニケーションで自然に学ぶ、小学校の英語教育
小学校の英語は「音声第一」で
2011年度から小学5、6年生は「外国語活動」として、英語に慣れ親しむことを目的とした学習を行っており、英語の音声になじませることを第一としています。そして2020年度からは、国語や算数と同じように英語も「教科」となります。具体的には現在5、6年生が学んでいる内容が3、4年生に移り、5、6年生は音声に加え新たに文字を学びます。教科になるからといって単語や文法を教え込むといった授業スタイルではなく、英語を使いながら身につけていきます。
ゲームやクイズ、発表などを行うアクティブな授業
授業ではゲームやクイズ、単語や文をリズムに合わせ口ずさむ「チャンツ」、絵本の読み聞かせなどを行います。また、インタビューや発表を行い、コミュニケーションを大切にしながらアクティブに授業を進めます。文字についても、ゲームを通して何度も触れさせ慣れ親しませていきます。しかし自然に英語を使いながらそれらを行うのは、中学校・高等学校のような英語専門の教師ではない小学校教師にとって高いハードルです。そこで外国語指導助手(ALT)とのチームティーチングや、CDやDVDなどの視聴覚教材を使い授業をすることになります。
学級担任が英語を教えるメリットとは
ただし、視聴覚教材はいわばテレビを流し見するようなもので、人間が話す生の英語には及ばないところがあります。何か質問されるかもしれないと考えるからこそ、子どもたちは集中して話を聞くのです。「Stand up」「Turn around」といったクラスルーム・イングリッシュはもちろんですが、その時々の子どもの様子に合わせて、教師が英語で臨機応変な対応ができることが理想です。
また学級担任が英語を教えるメリットとして、日常生活の内容と絡ませやすいことがあります。例えば理科や社会といった他教科の話題、給食の献立や生活全般と関連づけながら、自然な会話をする中で英語に親しむことができるのです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報
都留文科大学 教養学部 学校教育学科 教授 上原 明子 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
初等教育学、英語教育学先生への質問
- 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?