国際社会で活躍するために求められる「ディベート力」とは
グローバル社会に必要な能力とは?
グローバル化が進展する現代社会に必要な能力は何か、そのための教育とはどうあるべきか、というのは世界共通の課題であり、先進国でもさまざまな試みや模索をしています。膨大な情報量と変化の激しい時代には、あらかじめある一つの正解にいかに速く正確にたどり着けるかという力ではなく、正解のない問題や答えが一つでない問題に対して、合理的な最適解を導き出せる能力が求められています。それには、従来のような、試験のために知識を暗記する勉強ではなく、疑問を持って真理を探究するような学びが必要です。
21世紀型教育とは何か?
そうした学びをするには、物事を無批判に受け入れるのではなく、「あらゆる問題に対して、事実やデータを基に自分の頭で考え探究する教育」「合理的な根拠を基に自分で仮説を立て検証する教育」「論理的な議論を通じてお互いに学び合う教育」が必要で、それらが21世紀型教育の主要な要素になります。そうした学びができるのが国際バカロレア教育であり、ディベート教育なのです。現代に必要な国際教育とは、単に英語力を身につけて外国について知ることではなく、日本文化を基盤としてグローバルに通用する能力や教養を身につけることです。
問題の本質を見極めるディベート教育
ディベートは単なる討論ではなく、相反する両面から問題の本質を探り、合理的な解決策を見いだす手法です。英語で論理的にプレゼンしたり、議論したり、交渉する上で、ディベート能力は大きな武器になります。国際バカロレア教育もクリティカル・シンキング(批判的思考)養成が眼目の一つですが、ディベートを学ぶことで、論理的な思考力やコミュニケーション力だけでなく、問題解決力、企画立案能力、課題探求力など21世紀のグローバル社会で必要とされる多くの能力を身につけることができ、さまざまな分野で活躍することができるのです。
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先生情報 / 大学情報
都留文科大学 文学部 国際教育学科 教授 茂木 秀昭 先生
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国際教育学先生への質問
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