講義No.08368 教育 児童学

先生をめざすあなたへ! 小学校の先生に求められる役割とは?

先生をめざすあなたへ! 小学校の先生に求められる役割とは?

先生の仕事は教科を教えるだけではない

小学校の先生は、朝から夜まで働いています。多くの先生は、朝7時半ぐらいに学校に行き、校門で子どもたちを迎えます。挨拶をするだけではなく、生活指導や健康状態などの判断も行っています。8時頃職員室に戻ると、プリントの印刷などの準備を行い、教室で朝の挨拶をします。宿題のプリントの回収などを済ませると、すぐに授業です。音楽など、別の先生が授業を行っている時は、次の授業の準備をしたり、子どもたちの日記を読んだり、ほかの先生との打ち合わせを行ったりもします。放課後は保護者への対応や研修などもあり、夜遅くまで校内に残ることも珍しくありません。

子どもたちに好奇心を持たせる授業を作る

先生に最も求められる力は、「授業力」です。ただ、知識を暗記させるのではなく、子どもたちが疑問を持ち、調べたいと思う気持ちを持たせることが大切です。そのためには、先生の発想と事前準備が重要です。
例えば、振り子の動きは「長さ」によって変化するわけですが、子どもたちに疑問や課題を持たせたうえで、「長さ」「重さ」「振り幅」の3要素について、実験に取り組ませます。そして「あ、そうなんだ!」という体験をさせることで、子どもたちの理解や興味が深まるのです。

勉強嫌いにさせないために

中学校や高校では、勉強嫌いという子が出てきます。特に理科は、小学校では体育の次に人気の科目なのですが、学年が上がるにしたがって苦手になってしまうケースが増えています。本来、理科は自然現象を対象としており、生きていくためにも大切な学問です。これまで見えなかったものが、視点を変えることで見える、いわば、多様な視点を学ぶのが本来の理科です。
理科でも、ほかの科目でも、勉強好きな子にするためには、先生の力が不可欠です。現状で満足しない積極的な姿勢と、子どもを見守り、変化に合わせて柔軟に指導ができる先生が求められているのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

國學院大學 人間開発学部 初等教育学科 教授 寺本 貴啓 先生

國學院大學 人間開発学部 初等教育学科 教授 寺本 貴啓 先生

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教育学

メッセージ

スマートフォンが普及し、知らないことを簡単に調べることができるようになりました。これからの教育では、知識を覚えることではなく、覚えた知識を使って考えることが求められるようになってきています。
指導方法も大きく変わり、これまでの考え方だけでは、教えることはできなくなっていると言っていいでしょう。これから先生をめざす人は、新しい勉強をしていかなくてはなりません。これからの教育を担う「スゴイ先生」とは、どんな先生なのか? 一緒に考えていきましょう。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?

國學院大學に関心を持ったあなたは

140年以上にわたって、日本に関する教育研究を推進してきた國學院大學は、物事の本質を問い直す学びを大切にしてきました。6学部13学科を擁する現在は、未来の共生社会を創り出す人材の育成を目標に、各学問の立場から日本と世界への理解を深める学びを提供しています。既存の知を熟考し、新たな「知の創造」に挑む本学での4年間は、自身の自己実現や卒業後のキャリアで求められる人間力を涵養するための第一歩となるはずです。