先生をめざすあなたへ! 小学校の先生に求められる役割とは?
先生の仕事は教科を教えるだけではない
小学校の先生は、朝から夜まで働いています。多くの先生は、朝7時半ぐらいに学校に行き、校門で子どもたちを迎えます。挨拶をするだけではなく、生活指導や健康状態などの判断も行っています。8時頃職員室に戻ると、プリントの印刷などの準備を行い、教室で朝の挨拶をします。宿題のプリントの回収などを済ませると、すぐに授業です。音楽など、別の先生が授業を行っている時は、次の授業の準備をしたり、子どもたちの日記を読んだり、ほかの先生との打ち合わせを行ったりもします。放課後は保護者への対応や研修などもあり、夜遅くまで校内に残ることも珍しくありません。
子どもたちに好奇心を持たせる授業を作る
先生に最も求められる力は、「授業力」です。ただ、知識を暗記させるのではなく、子どもたちが疑問を持ち、調べたいと思う気持ちを持たせることが大切です。そのためには、先生の発想と事前準備が重要です。
例えば、振り子の動きは「長さ」によって変化するわけですが、子どもたちに疑問や課題を持たせたうえで、「長さ」「重さ」「振り幅」の3要素について、実験に取り組ませます。そして「あ、そうなんだ!」という体験をさせることで、子どもたちの理解や興味が深まるのです。
勉強嫌いにさせないために
中学校や高校では、勉強嫌いという子が出てきます。特に理科は、小学校では体育の次に人気の科目なのですが、学年が上がるにしたがって苦手になってしまうケースが増えています。本来、理科は自然現象を対象としており、生きていくためにも大切な学問です。これまで見えなかったものが、視点を変えることで見える、いわば、多様な視点を学ぶのが本来の理科です。
理科でも、ほかの科目でも、勉強好きな子にするためには、先生の力が不可欠です。現状で満足しない積極的な姿勢と、子どもを見守り、変化に合わせて柔軟に指導ができる先生が求められているのです。
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先生情報 / 大学情報
國學院大學 人間開発学部 初等教育学科 教授 寺本 貴啓 先生
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