すべての人の幸福のために考える「ジェンダー」

すべての人の幸福のために考える「ジェンダー」

ジェンダーって何だろう

ジェンダーとは、社会的・文化的につくられた性別のことです。ジェンダーを研究することで、人々が本当はどのように振る舞うべきなのか突き止めることができます。例えば、現代の日本での男らしさというのは、何十年も前の男らしさとは違います。男らしさの定義は時代を経て変わってきているのです。また、国によっても違います。そう考えると、そのようなあいまいな定義に従わなければいけない理由はどこにもありません。

ジェンダーとメディアは影響し合う

また、私たちはジェンダーによってさまざまな思い込みをしています。それには、メディアの影響も大きいのです。洗剤や洗濯機などのCMをイメージしてみてください。CMの中で、洗濯や洗いものをしているのはいつも女性です。そこには、女性の仕事だというメッセージが暗に含まれているのです。しかし、そのような思い込みについて考えさせるようなCMもあります。
インドのCMに、妻がすべての家事を担って夫は何もしないという状況を見た妻の父親が奮起する、というものがあります。このCMでは、父親は娘の夫を注意するのではなく、それまでの自分も家事を手伝っていなかったことを反省して、自らの家に帰り、自分の妻と共に家事を担うようになります。メディアは社会を映す鏡ですが、逆にメディアによって、社会が変わることもあります。メディアは私たちの思考回路を変える強力な道具になり得るのです。

ジェンダー研究は皆の幸せにつながる

ジェンダー研究は女性だけではなく、すべての人に関わる研究です。男性も女性も、仕事と家事の両方に参加することが重要ですし、それだけでなく、休息や楽しみのための時間、家族と過ごす時間も必要です。全員のために社会が変わることで、すべての人の利益、そして、すべての人の幸福につながるでしょう。

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先生情報 / 大学情報

麗澤大学 外国語学部 外国語学科 准教授 クリスティ・コリンズ 先生

麗澤大学 外国語学部 外国語学科 准教授 クリスティ・コリンズ 先生

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メディア・ジェンダー学

先生が目指すSDGs

メッセージ

教室で学ぶだけでなく、教室の外にも目を向けてみてください。すべての場所があなたの学びの場になるでしょう。例えば、本を読んだときやテレビドラマを見たとき、旅行をしたとき、人とコミュニケーションを取ったときなど、さまざまなシチュエーションから学べることがたくさんあります。
どんなものごとからも学ぶことはできますし、そこで得た情報はリンクし合います。そこからまた、あなたが人へ伝えられるものもあるでしょう。常に視野を広げるよう、努めてください。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

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「小規模にこだわる。国際性にこだわる。」
THE日本大学ランキング2023※の国際性分野で7年連続千葉県1位を獲得するなど国際性に富んだ環境です。既存の国際学部、外国語学部、経済学部に加え、2024年4月に経営学部と工学部の2学部を新設し、計5学部の総合大学を目指す大学です。小規模だからこそできる「アクティブラーニング」に注力し、学生主体を全学でサポートしながら、「品格のあるグローバルリーダー」を目指します。※英高等教育専門週刊誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)」より