規則正しい生活と年齢にあった睡眠時間で、質の高い睡眠を!

規則正しい生活と年齢にあった睡眠時間で、質の高い睡眠を!

人間は2種類の睡眠を繰り返す

人間の睡眠には大きく分けて2種類あります。脳は起きているレム睡眠と、脳も寝ていて、深い眠りのノンレム睡眠です。これを繰り返しながら人間は寝ているのです。寝始めはノンレム睡眠で、とても深い眠りになります。その後は、両者を交互に繰り返し、朝になるにつれて、レム睡眠の時間が長くなります。朝起きた時によく寝たと思える時は、眠りの質もよく、逆に8時間寝たのに2時間ぐらいしか寝てないような感覚の時は、質が悪いと言えます。そういう日が続く人は、睡眠を見直す必要があります。

世代で違う最適な睡眠時間

勉強や部活などで、どんなに忙しくても睡眠は非常に重要です。最近の研究では、年齢によって適度な睡眠時間が異なると考えられていて、赤ちゃんは14~15時間、高校生なら8時間、大学生なら7時間半、60代以上であれば6時間台がよいとされています。年齢によって必要な睡眠時間が短くなるのは、成長ホルモンの分泌が減ることと、起きている間の疲労も少ないためです。
推奨の睡眠時間より少ないと、起きている間のパフォーマンスが下がり、それが長く続くと、成長に支障をきたしたり、病気や寿命に関わってきたりします。また、逆に長いと、うつ病になる可能性が上がるというデータもあり、注意が必要です。

睡眠の質を高めるポイント

睡眠の質を高めるためには、毎日決まった時間に起き、寝るという規則正しい生活が必要です。疲れると夕寝をしたくなりますが、それはよくありません。夕寝をすると、夜中に目が冴えてしまって、昼間に眠くなってしまうという悪循環を生みます。どうしても眠い場合は30分程度にすべきです。また、休日に朝寝坊するのもよくありません。
睡眠には、記憶を固定し、不要な情報は捨てる機能があります。勉強やピアノなどの習い事で身につけることは、睡眠を挟むことで向上し、維持されます。そのため、テストや発表会の前でも、しっかり寝ることが重要なのです。

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先生情報 / 大学情報

埼玉県立大学 保健医療福祉学部 健康開発学科 教授 有竹 清夏 先生

埼玉県立大学 保健医療福祉学部 健康開発学科 教授 有竹 清夏 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

睡眠学、臨床生理学、精神生理学

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メッセージ

生理機能検査とは、健康診断でおなじみの心電図検査、脳波検査、呼吸機能検査、画像検査など、患者さんを直接調べる臨床検査を指します。大学では各生理機能検査の手法だけでなく、検査結果の解釈や臨床・研究への応用について学んでいきます。
私自身は、主に睡眠中の時間感覚、運動と睡眠、女性の睡眠をテーマに研究を行っています。あなたが生理機能検査や睡眠について興味を持っているなら、ぜひ埼玉県立大学で一緒に学びましょう。

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埼玉県立大学は、保健・医療・福祉の「連携と統合」を目指し、学科を超えた地域活動・研究活動を行っています。多くの優秀な若者たち、明日の社会づくりの希望を持った若い力がいつかそれぞれの地域や職場で、あるいは世界のどこかで、高い志と豊かな感性、深い知識や技術を持って貢献できる可能性を秘めた人材として育っていけるよう全力で応援します。