「見える!」をかなえる仕事、視能訓練士とは?
弱視や斜視の子どもたちをサポート
人間は、生まれた直後にはほとんど視力がありません。成長するにつれて、物体の形や色の区別、動きの追跡などができるようになり、8歳くらいで大人とほぼ同じ視力を持てるようになります。しかし、子どもによっては、眼球自体には何の問題もないのに「見る」経験そのものが足りないために視力が出ない「弱視」の症状や、片方の眼がもう片方の眼と違う方向を向いてしまう「斜視」の症状を抱えている場合があります。そうした子どもたちをサポートするのが、視能訓練士の役割です。
問題を発見し、訓練計画を立てる
視能訓練士は、眼科で患者さんの眼の検査や訓練などを担う「眼のスペシャリスト」の国家資格です。的確な検査を行うことで弱視や斜視の子どもを発見し、一人ひとりに最も適した、視覚を向上させるための訓練計画を立てます。訓練計画は、これまでに蓄積されてきた膨大な量の症例と訓練のデータを基に、慎重な検討を経て組み上げられます。
また、大人の場合、緑内障などの病気やけがなどが原因で視力が落ちたり、視野が狭くなったりすることがあります。そうした人ができるだけ日常生活を支障なく送れるようにサポートする「ロービジョンケア」も、視能訓練士が担う大切な役割です。具体的には、視力の低下を補うためのルーペや眼鏡、視覚障がいによって光をまぶしく感じる人のために遮光眼鏡などの処方を行います。
眼のトラブルを未然に防ぐには
子どもの視覚障がいは、早く発見すればするほど効果的な治療と訓練を行うことができます。一方、大人は、視覚に多少の問題が出ても、脳やもう片方の眼で、ある程度補うことができてしまうため、自覚症状がないまま視力が落ちたりしてしまいます。そしてようやく自覚した頃には重症だった、という状況に陥りがちです。したがって、大人も子どもも、健康診断などの際に専門的な検査を定期的に受診しておくことが、眼のトラブルを未然に防ぐことにつながるのです。
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先生情報 / 大学情報
帝京大学 医療技術学部 視能矯正学科 助教 佐々木 翔 先生
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