大手メディアもうそをつく! フェイクニュースはどう見破ればいい?

大手メディアもうそをつく! フェイクニュースはどう見破ればいい?

聖書が最初のメディア

世界最初のメディアは、聖書であるとされています。16世紀、ルターによる宗教改革が行われた際に、活版印刷の技術が確立していたため、世界中に聖書が出回りました。そして、17世紀になると、世界最初の日刊紙がドイツで創刊されます。その後、ラジオやテレビが誕生し、第2次世界大戦中には音声や映像でのプロパガンダ(宣伝)が行われました。戦後は、ジャーナリストという職業が本格的に世の中から認知され、ニュース素材の重要性や真偽をジャーナリストというフィルターにかけることで、信頼性が増すといわれるようになりました。

現在の報道は、イデオロギー対決?

戦後、日本の政治の世界では、長らく保守対革新というイデオロギー、つまり、政治的信条の対立が繰り広げられました。現在は、政権側が自分たちに理解を示してくれる保守系メディアを使い世論形成に動く一方、政権に批判的なメディアは政権に反発した報道をしています。報道機関は本来、中立な立場から物事を報じるべきだと考えられていますが、表現の自由の保障の下、現在はメディア同士の、イデオロギー対決の様相を呈しているのです。

大手メディアの報道が正しいとは限らない

情報の受け手側である私たちは、マス・メディアの「うそ」を見抜く目を持つことが大切です。テレビや新聞での報道がすべて正しいとは限りません。もちろん、インターネット上の情報が正しいと思い込むのはなおさら危険です。メディア報道の「うそ」を見抜くには、まず、「このニュース・情報は正しいのか?」と疑ってみることです。そして、そのニュースの情報源はどこにあるかを確認することが大切です。また、新聞などに数多く目を通すうちに、そのメディアの主張のイデオロギー的傾向やクセがわかってくるので、多くのメディアのニュースに目を通すことも有効です。
情報があふれる現代では、うその情報にだまされず、信頼できる情報を適切に選択していく力、「メディアリテラシー」が求められているのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

東海大学 政治経済学部 政治学科 教授 末延 吉正 先生

東海大学 政治経済学部 政治学科 教授 末延 吉正 先生

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文化社会学、メディア情報学、政治学

メッセージ

世界情勢は、実はあなたの周りにある日常ともつながっています。例えば、食卓にのる「エビ」は商社が買い占めると高騰します。
私が声を大きくして言いたいのは、「好奇心のかたまりになれ」ということです。知りたいという情熱が最も大切です。知識が増えると世の中のことが見えてくるのでさらに面白くなります。「勉強しなきゃ」と思わず、あなたが知りたいことを追究し、研究していきましょう。大学では、そうしたあなたの好奇心や研究心からくる学びのお手伝いをします。一緒に学んでいきましょう。

先生への質問

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