ソーシャルメディアを使ったマーケティングが面白い!
見えるようになったクチコミ
SNSやツイッターの普及により、人の繋がりや情報の流れが可視化されるようになりました。いわゆる「クチコミ」が把握できるため、各企業は消費行動の鍵を握る人物を発見し、マーケティングに活用しようとしています。いわゆる著名人と身近にいる人のどちらの影響力が強いのかは一概にいえませんが、キーパーソンの影響がソーシャルメディアを媒介して伝わる点が、現代のクチコミの新しいところです。ただしそうした影響力がいかに購買につながるかを把握することは難しく、その辺りが課題です。
ソーシャルメディアで情報収集
最近、多くの企業がお客様のツイートやブログへの書き込みを収集し、マーケティングに役立てようとしています。商品や企業イメージを調べる場合、従来は電話や訪問によるアンケート調査が主流でしたが、人間は面と向かうと建前の回答をしてしまうことがあります。それに比べるとネットの書き込みは自らの意志で行っているので、本心に近い言葉が聞けると考えられます。また苦情や要望にすぐ対応できるのも利点で、例えば、アメリカの航空会社では、乗客が搭乗の前に苦情をツイートしたところ、降りた空港で待っていた係員から謝罪されたというケースがあります。こうした点を重要視し、インターネット上を見回るスタッフを常駐させる企業が増えつつあります。
公開性がメリットになることも
企業がソーシャルメディアを通じてお客様と対話することで、苦情ばかり寄せられるのではないかという懸念もあります。しかし、SNSやツイッターでの企業とのやり取りが友人たちからも見えるので、あまりにも不当な申し立てはしにくくなり、ソーシャルメディアの方が悪質なクレームに発展しにくいとも言われています。公開性は企業にとって、また別のプラス効果を生み出します。誠意ある対応をすれば、イメージアップに繋がるからです。ソーシャルメディアにはいわゆる「炎上」のリスクもありますが、きちんと対応すれば大きなメリットを生み出す可能性も秘めているのです。
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先生情報 / 大学情報
明治大学 商学部 教授 水野 誠 先生
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