正確に体温を測定するには

正確に体温を測定するには

体調の変化を知るバイタルサインとは?

「バイタルサイン」とは、体調を診るときの重要な指標です。通常は主に「呼吸」「体温」「血圧」「脈拍」の4つの項目を指しますが、救急医療の現場などでは、「意識レベル」が追加されます。この中で体温測定は、新型コロナウイルスの流行でとても身近なものになりました。学校や職場に行く前に測定したり、お店やイベントの入場の際に、非接触型体温計での体温測定が義務づけられたりしています。しかし、正確な体温測定ができていないことも多いので、注意が必要です。

正確な体温測定をしている人が意外に少ない

ほとんどの人は、家庭で体温測定をするときに、洋服の首元から電子体温計を差し入れ、腋の下に挟んで測っています。しかし本来は、腋のくぼみの奥に体温計のセンサ部分が当たるように、斜め下から差し入れるのが正しい方法です。また、やせている人は、腋をしめたつもりでも隙間があいていて正確に測れず、エラー表示されることもあります。これを防ぐためには、腕を外側から押さえるなど皮膚と体温計が密着しているかに注意する必要があります。さらに、よく使われる電子体温計では、1分程度で電子音が鳴ったときに表示されるのは「予測体温」です。正確な実測体温を測りたいときは、説明書に従ってそれ以降も挟み続けることが必要です。

非接触型は外気温の影響を受けやすい

額などにセンサを向けることで、一瞬で体温測定ができる非接触型の体温計は、便利な半面、外気温の影響を受けやすいのが難点です。例えば冬の外気にさらされた額は冷たくなっているので、実際の体温よりも低く表示される場合があります。また、筋肉量などによっても一人ひとり平熱が異なりますので、日ごろから自分の平熱を測って把握しておくことが大切です。表示が37度以下であっても体感的に高い気がすると思ったら、平熱と外気温などの条件を考え合わせ、別の方法で測り直すなどの配慮が必要になります。

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藤田医科大学 保健衛生学部 看護学科 准教授 皆川 敦子 先生

藤田医科大学 保健衛生学部 看護学科 准教授 皆川 敦子 先生

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看護学、医学

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メッセージ

自分の関わり方で患者さんの反応が大きく変わるのが看護の魅力だと思っています。健康状態が悪い患者さんの言動は看護師に対して友好的でないことも多いですが、自分の言葉がきっかけで患者さんが生活習慣を変えてくれたり、治療への意欲を持ってくれたりします。
それが患者さんの健康状態をプラスに変えることに非常に大きく影響することがあり、そういうことをダイナミックに体験できるところが看護の魅力です。人と関わるのが好きな人、他者に関心を持てる人には、やりがいのある仕事です。

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本学では、医学部と医療科学部(医療検査学科・放射線学科)、保健衛生学部(看護学科・リハビリテーション学科)および大学院、研究室が1つのキャンパスに設置されています。日本屈指の病床数を誇り、最先端医療を担う大学病院を併設しており、恵まれた環境のなかで勉学に打ち込むことができます。また、チーム医療に必要なコミュニケーション能力の早期習得が可能で、すべての学部学科交流によるアセンブリ教育を必修プログラムとし、専門職連携をおこなう能力を段階的に身につけます。