「リベラル・アーツ」の学びがあなたの人生にもたらすもの
古代に誕生した、「人間を自由にする学び」の概念
「リベラル・アーツ」とは、「人・社会・自然についての基礎分野をそれぞれの枠にしばられず横断的・統合的に学ぶこと、そして幅広く豊かな知識を身につけること」として知られている言葉です。語源は、古代ギリシア・古代ローマにまでさかのぼります。市民が「自由人」と「非自由人(つまり奴隷)」に分けられていた社会のなかでの「自由になるための学術」を指すものでした。この知の概念が現代でも改めて注目されているのは、いまの社会で活躍・貢献するために必須のスキルといえるからです。
好奇心を高く持って
身の回りのさまざまなことに興味を持つことが、リベラル・アーツがめざすものへの第一歩です。例えば、身の回りの広告看板にはどんなことが描いてあるでしょうか。その看板はどんな商品やサービスについて訴えかけていますか。外国の看板と比較してみると、どんな違いがありますか。どうしてそんな特徴があるのでしょうか。
このように「考える」「知る」「考える」を繰り返すことで、人は見える世界がどんどん広がります。話題の引き出しも増えて多くの人と仲良くなれるでしょうし、いろいろな立場から物事を考えられるようにもなります。柔軟な考え方で、これまでの当たり前を覆す新たな発想を生み出すこともできるはずです。変化と多様性にあふれた現代社会において、これらはすべて大きな強みです。
留学生に求められる豊かな教養
一例として挙げられるのは、海外留学の際に受ける試験です。アメリカの大学への出願時、英語力の証明のためにTOEFLという試験において一定のスコアが必要です。この試験では、さまざまな学問領域から専門的な問題が出題されるので、スコアを向上させるには英語そのものの能力だけではなく、幅広い分野の語彙や知識が必要です。つまり、留学生の能力として求められているのは、幅広い知識、豊かな教養なのです。
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先生情報 / 大学情報
順天堂大学 国際教養学部 国際教養学科 教授 ワーデン ポール 先生
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