看護学生のハードな実習の味方、認知行動療法のストレスマネジメント
看護学生の実習における対人関係のストレス
看護系の学校では病院などでの実習が長期間あり、患者や看護師、学生メンバーなど様々な出会い、交流を図ります。このため、対人関係におけるポジティブな経験が得られる一方で、ネガティブな出来事が起こり、そこでストレスを抱えてしまう場合もあります。落ち込むこと自体は、今後の成長や逆境を跳ね返す力にも繋がりますが、その気持ちを引きずったままだと、次の実習や看護師になった際に負の感情を抱いてしまうリスクもあります。そこで、看護学生に向けた実習での「お守り」の役割を果たすと期待できるのが認知行動療法を用いたストレスマネジメントです。
ネガティブな考えに陥ったときの対処って?
友達が落ち込んでいるのを見たら「そんなに悩まずに、こうすれば大丈夫だよ」など、励ましの言葉をかけるでしょう。しかし、いざ自分が辛い状況になったら、そうはできず自分を責めてしまう人が多くいます。自分が辛い状況の時、「もし、この辛い状況を友達に相談されたら、どうアドバイスをする?」と投げかけてみると、前向きな言葉が自然と出やすくなります。認知行動療法は、その時の状況と自分の考えや行動を見直しネガティブな考え方を、気持ちが楽になる考え方になることを目指す心理療法です。
認知行動療法は日々の生活の中にも活用できる
認知行動療法を用いたストレスマネジメントは看護学生に限った考え方ではありません。例えば「友人関係がうまくいかず、学校へ行くのが辛い。それでも学校にいかなきゃいけない。」という状況だとします。その場合、ただ頑張って行動するのではなく「1日休んだってどうってことない。でも、今日は休むけど、他の日は早退してでも登校する。」など、考えや行動を見直すことでストレスが改善されることもあります。考えや行動を変えるためにさまざまな方法を考えてみて、その方法を選ぶとどのようなメリット・デメリットが生まれるかを考えることが、ストレスの対処方法にも繋がります。
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東北文化学園大学 医療福祉学部 看護学科 准教授 松田 優二 先生
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