メタバースで社会科の授業を デジタル技術を使った新たな教育

メタバースで社会科の授業を デジタル技術を使った新たな教育

メタバースを教育に導入

インターネット上の仮想空間で人と交流する「メタバース」は、教育や観光など、さまざまな分野に応用できると考えられています。教育の効果を実証するために、岐阜県と沖縄県にある小学校の協力のもとで、5年生の社会科にメタバースを導入する実験が進行中です。その中で、豪雪地帯としても知られる岐阜県白川郷の冬景色をメタバースで再現し、地域の生活に関する学習が行われました。仮想空間内には特徴的な建物なども再現されており、実際にその場を訪れているような感覚で見学や学習ができます。

離れた場所で一緒に学ぶ

メタバースを教育に導入すると、離れた地域に住む子どもたちが同じ空間に集まり、さまざまな角度から議論できます。白川郷の冬景色は岐阜県の子どもたちには当たり前の風景ですが、沖縄県の子どもたちの目には珍しく映ります。雪国での暮らしに関する質問が出ると、岐阜県の子どもたちは回答するために改めて地域を見直します。一方で温暖な気候を持つ沖縄県の集落がメタバースで再現されたときは、岐阜県の子どもたちから質問が出ました。
このように異なる特徴を持つ地域に住む子どもたちがメタバースで意見を交換しながら学べば、新たな気づきを得て学習を掘り下げられることが期待されます。

興味に応じた学習が可能に

従来はテレビ会議を使って遠隔共同学習が行われていましたが、この方法では個人が抱える疑問に向き合いにくいことが課題でした。一人が発言できる時間が短くなりますし、大勢が見ている中で発信することに苦手意識を持つ子どももいるからです。メタバースではテーマごとの情報をまとめたコーナーを複数用意できるため、子どもたちは関心のある場所を自由に行き来して学べます。同じコーナーに集まった人同士では、議論も盛り上がります。こうした個人に最適化された学習が実践しやすいというメタバースの効果もわかってきました。社会科以外の教科にもメタバースを導入できないか、研究と実践が続けられています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

岐阜女子大学 文化創造学部 文化創造学科 教授 横山 隆光 先生

岐阜女子大学 文化創造学部 文化創造学科 教授 横山 隆光 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

教育工学

先生が目指すSDGs

メッセージ

何事も体験してみることが大切です。例えば何かのプロジェクトに参加してみると、求められる能力や計画を進める手順などがわかるでしょう。難しそうなプロジェクトも興味さえあれば達成できると思うので、ぜひチャレンジしてほしいです。また、メタバースでは好きなものを好きな形で作ることができます。海の中にある研究室など、現実にとらわれない自由な発想も実現できるのです。メタバースが活躍する分野はこれからも増えていくはずなので、あなたなりの発想で可能性を広げてほしいです。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?
  • なぜメタバース活用を学ぶのか

岐阜女子大学に関心を持ったあなたは

岐阜女子大学 文化創造学部には司書や学芸員の養成だけでなく、ドローンやメタバースの活用なども具体的に学ぶことができる『デジタルアーカイブ専攻』、書道や国語、観光と英語を学ぶ『文化創造学専攻』、保育士、幼・小・中・高校の複数資格の取得をめざす『初等教育学専攻』があります。授業ではドローンを用いた小学校理科教材の作成や、メタバースを学ぶ科目に加え、データサイエンス、デザイン、イラストなどの基礎を学修、さらに脚本づくりからすべて学生の自作で上演するミュージカルなど体験的な学びが多いのが特徴です。