地球市民として、グローバル社会の課題を考える
弱い立場の国を世界が認め、守る
世界には、地理的な要因など、様々な状況によって「脆弱(ぜいじゃく)な」立場にある国々があります。例えば、太平洋地域(オセアニア)には、気候変動による海面上昇で国土が沈んでいこうとしている小さい島しょ国が複数あります。そのような「脆弱な」国に暮らす人々の権利を守るには、何が必要でしょうか。同じ地球に暮らすすべての人々が、平和で安定した生活を送るにはどうすれば良いかということは、地球規模で考えなくてはならない問題です。
地球市民として、地球を俯瞰的にみて考える
例えば、オセアニアの小さな島国たちのように、海抜が低く地球温暖化対策が待ったなしの状況となっている国がある一方、気候変動をめぐる国際会議の場では各国の経済活動と環境との利害対立が続いています。世界政府という枠組みがない地球で、どのようにグローバルな社会のバランスを取って統治していくかを考えるのが、グローバルガバナンスです。そこでは高校生も含めた多様な人々が、その担い手である「地球市民」という視点で活動します。地球を「俯瞰(ふかん)」的にみることによって、地球規模の課題を見つけて分析し、どのような解決策が導き出せるかを考えます。
SDGsというグローバルガバナンス
2015年に、「2030アジェンダ(Agenda 2030)」が国際連合のサミットにおいて採択されました。この「2030アジェンダ」のなかに書かれている「持続可能な開発目標(SDGs)」とは、環境・平和・貧困・教育などの様々なグローバルレベルの課題に対して、2030年の地球のあるべき姿として17のゴールと169のターゲットを設定しています。このように目標を設定することによって地球全体での指針を示していく方法は、グローバルガバナンスのメカニズムそのものです。
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