観光で自分を発見する! グローバル・コミュニケーションの奥深さ
外国人観光客とコミュニケーションしよう
2018年の訪日外国人観光客は3000万人を超え、日本が観光で得る収入は3.7兆円に上ります。観光立国をめざす日本で、訪日外国人(インバウンド)は大きな市場に育っているのです。なかでも震災に見舞われた地域に観光客が訪れることは、経済的な恩恵をもたらすだけでなく、地域の人たちにとって大きな精神的支えにもなります。観光を通じたグローバル・コミュニケーションが進めば、外国人観光客に日本を紹介しながら、地域経済にも貢献できるのです。
通訳ガイドに求められる能力とは
外国人観光客に、名所や歴史を説明するには、高い外国語運用能力が必要ですし、観光情報などの知識も求められます。通訳ガイド、正式には「全国通訳案内士」の試験合格者は、高度な外国語運用能力と観光に関する知識を有する者として認定される国家資格です。
そして、これらの能力と知識に加え大切なのが、相手をよく知るということです。こうした能力や知識、姿勢を身につけるために、まず英語でインタビューをし、どんなことに興味関心があるのかを聞き、その上で、その人にあった旅のプランをカスタマイズする、といった訓練をします。
旅は国を超え、人と人をつなぐ!
もっと簡単なコミュニケーションにも価値があります。他国の人と知り合いになり個人的なつながりができると、国と国の関係において政治的な摩擦があっても、その国の違う面を知ることができます。大好きな友人がいる国を大嫌いにはなりにくいように、個人的な交流を通じ、誰もが「親善大使」になれるのです。
文化は「自分を見る鏡」と言われます。日本の文化を知ることで、自国との違いが明確になり自分自身を知る旅になったという声が、外国人観光客からよく聞かれます。また、日本の文化を伝えるために日本の文化を掘り下げて学んだら、自分を知る機会になったという声もよく聞かれます。観光を切り口にしたグローバル・コミュニケーションの奥深さがうかがえるエピソードです。
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先生情報 / 大学情報
神戸学院大学 グローバル・コミュニケーション学部 グローバル・コミュニケーション学科 英語コース 准教授 中嶋 アンディ 史人 先生
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