人間の無限の可能性を引き出すコーチングとは?
心のブレーキをなくす
「コーチング」は人間には無限の可能性があるという考えのもと、コーチ(指導者)が受け手に気づきを与えて眠っている力を引き出すコミュニケーションスキルです。
教えを受ける人が力を発揮できない場合、その大きな理由は「自分にはできない」と思う心のブレーキです。例えばスポーツの選手がコーチに「シュートがへただ」「センスがない」などと言われ続けると、「自分にはできない」という心のブレーキが無意識に働くようになります。心のブレーキをなくせば、本来の力を発揮できます。
できるマインドをつくるポジティブな言葉
心構えを変えるのはポジティブな言葉です。コーチが「目標は○○だ」「きみならできる」と声をかける、部室に「優勝」と書いた紙をはりだす、選手自身の発言も「できない」を「できる」に変えていくなどです。意識的にポジティブな言葉をインプット・アウトプットするうちに積極的な心構えになり、やる気が生まれてプレーも積極的になります。
コーチングがうまくいけば、コーチの働きかけがなくても選手が自分で目標を設定し、達成できるようになります。コーチングは自分の力で成長できる「自発型人間」を育てるスキルであり、ビジネスやスポーツなどさまざまな分野で活用されています。
潜在意識は答えを探し続ける
人の名前が思い出せずに考えるのをやめたのに、時間がたってから「○○だ!」と思い出したことがあるでしょう。それは、潜在意識に質問に対して答えを探し続けるという特性があるからです。潜在意識はすぐれた検索エンジンですが、検索をやめることができません。このため、「なぜレギュラーになれないのか?」などと考えてしまうと、なれない理由を無意識に探し続けてやる気をなくしてしまいます。それを「レギュラーになるには何をすればいいか?」とポジティブな質問に変えることで、「シュートがうまくなればチャンスがある→私にはできる!」という心構えを生みだすことが可能です。質問力はコーチングの大切なスキルなのです。
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先生情報 / 大学情報
吉備国際大学 社会科学部 スポーツ社会学科 准教授 太田 真司 先生
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