食習慣が睡眠に影響!? アスリートの体調管理に必須な睡眠・栄養

食習慣が睡眠に影響!? アスリートの体調管理に必須な睡眠・栄養

トップアスリートは栄養と睡眠で土台をつくる

メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手は、かなりの時間を睡眠にあてていると報道されています。アスリートが結果を出すためには、がむしゃらに練習だけを頑張ればよいというわけではありません。現在は、日々の栄養や睡眠などの生活習慣でコンディショニングの土台を整えることで、より質の高いトレーニングができて、よいパフォーマンスにもつながると、コーチや選手自身の考え方もシフトしてきています。
栄養がアスリートの体づくりに重要であるということは、よく知られています。一方、睡眠の質が悪い選手や睡眠時間が短い選手ほど、ケガの割合が多かったり、俊敏性が落ちたりするといわれています。また、栄養と睡眠の2つに関連があるということも明らかになりつつあります。

朝食を食べないと?

アスリートではない、一般の人を対象とした研究の事例を見ると、朝食を欠かすことや緑黄色野菜の不足などが睡眠に影響を及ぼすという報告があります。それを受けて、睡眠の状態が悪いアスリートも日常的な食事の内容や摂取量に問題があるのではないかという予測のもとで、アスリートの睡眠と栄養の関係を明らかにするための研究が行われています。睡眠時間やぐっすり眠れているかなどの質問を得点化して、点数が高いほど睡眠状態が悪いと判断できる調査では、アスリートの得点は一般の人に比べて高い傾向がありました。睡眠に何らかの問題を抱えやすいか、睡眠を改善したいという意識を持っていることが伺えたのです。

アスリートの新たな指針をめざして

睡眠状態の悪いアスリートの食事状況を調査して、食事の改善によって睡眠がどう変化するのか確認していくことで、睡眠状態を改善するための効果的な食事のとり方が発見できるかもしれません。日常的にどういう食生活をすれば睡眠の状態が整って、高いパフォーマンスを発揮できるのか、アスリートが自分のコンディションを整えるための、新たな指針として役立つことが期待されます。

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新潟医療福祉大学 健康科学部 健康栄養学科 講師 星野 芙美 先生

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メッセージ

栄養は特別なことではなく、身近な生活の一部です。少し気をつけて食べるだけで体の状態が変わってくるので、自分を大切にして、生き生きと健康的に活動するために、食に興味を持ってもらえるとうれしいです。特に高校生の女子は、食事の量が足りていないことが多いようです。白いご飯やパンを控えているという人もいるでしょう。まずは1日3食をしっかりと、ご飯の量を確保して食べるようにしましょう。それだけでも、肌の調子が整ったり、集中力が発揮できたりするはずです。

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6学部15学科すべての学科で国家資格をはじめとした専門資格の取得に対応したカリキュラムを配置しています。また、看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉の総合大学である利点を生かし、他学科の学生がチームを形成して学ぶ「連携教育」を導入し、関連職種への理解やコミュニケーション技法を身につけることで実践的な「チーム医療」を学びます。さらに、【スポーツ×リハビリ】【看護×福祉】など、学科コラボによる学びで、幅広い知識を修得します。