果物は白米より3倍太りやすい?! 明日から実践できる栄養学
栄養学で理想の体に
人間が生きていく上で、食べることは欠かせません。健康に生きていくためには、炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルの5種類に分けられる「五大栄養素」を、食事でバランスよく摂取することが必要です。しかし、健康なだけで満足する人ばかりではないでしょう。「もっとスレンダーになりたい」「速く走れるように筋肉をつけたい」といった理想の体をめざしている人は少なくないはずです。その理想を実現するのに役立つのが、栄養学なのです。
カロリーは同じでも、太りやすさは違う
果物はヘルシーなイメージが一般的にありますが、白米よりも太りやすいことがわかっています。その理由は、糖質の違いです。果物の糖質は主に果糖で、白米はブドウ糖です。果糖とブドウ糖では吸収・代謝のされ方が異なり、果糖のほうが内臓脂肪になりやすいことがアメリカの研究で明らかになっています。
このようにカロリーが同じでも、どの食品を食べるかで体への影響は異なってきます。果物はビタミン・ミネラルなども得られる優れた食品ですが、痩せたい人は摂りすぎに注意が必要です。逆に、成長期の子どもやたくさん食べられない高齢者などには、有効な食品といえるでしょう。
理想の体づくりを実現する「管理栄養士」
同じ食事でも、野菜から食べると肥満・糖尿病を防ぐことができるという研究や、食事内容を工夫することで、食後に甘いものを食べたいという欲求を抑えられるという研究があります。また、運動直後に炭水化物を摂取すれば、効果的に筋肉をつけられるという研究もあります。このように、どのタイミングでどのような食品を食べるのかによって、体にもたらす結果や心理的な影響は変わってくるのです。そんな食品の機能や体の仕組みを学べる栄養学の知識があれば、スポーツの能力向上から、肥満・糖尿病などの生活習慣病の予防・治療まで、さまざまなニーズに応えられる「管理栄養士」として活躍できます。
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先生情報 / 大学情報
神戸学院大学 栄養学部 栄養学科 講師 田村 行識 先生
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