今からピアノを始めても大丈夫 豊かな感性を育てる保育者を目指そう
子どもの感性を育むことのできる保育者の育成
子どもの豊かな感性を育むために表現の活動が位置づけられています。子どもが最適な表現活動を展開するために、音楽的表現、身体的表現、造形的表現など、保育の表現技術を修得した保育士や幼稚園教諭の養成が求められます。
音楽的表現として、保育者はピアノの表現技術も求められますが、最近では、大学に入学して初めてピアノに触れるという人が少なくありません。そのため、18歳からでも短期間でピアノのを弾きながら歌う技術が身につけられるような練習方法が取り入れられています。感性豊かに歌いながら、指を動かす練習です。指づかいに留意しつつ、歌いながら指を動かす練習をすれば、感性を育む表現活動に必要な曲を「弾いたり」「歌ったり」、さらに弾きながら歌えるようになります。
子どもの興味を引き出すような仕掛け
表現活動を通して、子どもが満足感や充実感、達成感を体験できるようにするためには、子どもが自ら考えたり興味を持つようになることが大切です。そのため、子どもの関心を引き出すような「仕掛け」を用意する必要があります。保育者は子どもの興味関心の対象を注意深く観察し、子どもの「表現」のきっかけを「仕掛け」ましょう。そうすることによって、子どもは夢中になって「表現」するようになります。
子どものうたの現状
子ども達が歌っているうたの中には、子ども達の心身の発達にマッチしないものがあります。これは保育者が自分の好きな、歌いたいうたを子ども達に歌わせる傾向があるためです。一般的に、大人が聴いて心地よいと感じる曲は音の仕組みが複雑だったり、子どもの声域に合わなかったり、歌詞も理解できにくいことが多くみられます。しかし、子ども達はどんなうたでも精いっぱい歌ってしまいます。そのため、声への悪い影響や、間違った音のまま歌ってしまうことによる、音に対する敏感さの喪失が問題視されています。子どもに「歌ってほしいうた」と「聴かせたいうた」を区別する重要性が指摘されています。
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先生情報 / 大学情報
帝京科学大学 教育人間科学部 幼児保育学科 教授 飯泉 祐美子 先生
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