楽しく学ぶ方法とは?

楽しく学ぶ方法とは?

ゲームで学ぶ国際問題

ESD(Education for Sustainable Development)とは、国連や文部科学省などが推進している「持続発展教育」のことです。この観点からさまざまなアクティビティ(教材)が考案されています。中でも国際理解を深めるためにゲームを取り入れたアクティビティは、大学生にとっても学習効果が高く、魅力的です。例えば「貿易ゲーム」は、複数の国に分かれて製品を製造・販売することを競います。グローバル経済の諸問題を実感できます。「仮想世界ゲーム」は、参加者は4つの国に分かれ、企業家、農園主、政治家、労働者となり、環境汚染やテロを乗り越え、生き抜くことをめざすというゲームで、南北問題を疑似体験することができます。「KEEP COOL」は、参加者は6つの地域に別れて、政治経済目標を達成することをめざすボードゲームですが、自国の経済発展だけを考えていると温暖化が進みすぎて全員負けになるので、外交が重要になります。「模擬国連」と組み合わせるとより本格的になります。ほかにも、トランプをつかった異文化コミュニケーションゲームや、食のグローバル化が体験できる「お弁当屋さんゲーム」など、さまざまなアクティビティがあります。

今ここで世界を考えるために

留学で貴重な経験もできるでしょうし、世界各地を自分の目で見ることによって大きな収穫もあるでしょう。一方で、教室でしか学べないこともあります。それは、ゲームなどのアクティビティを通して、いながらにして地球規模の問題を実感することです。教室に地球をすっぽり入れてしまい、それを外から観察する。あるいは、いろいろな国のいろいろな立場に立って、グローバルな問題を体験する。これは教室でしかできない、ワクワクドキドキする「疑似体験」なのです。ゲームを通して、「今、ここで、世界を考える」。大学の授業では、講義を聴くだけではなく、このように楽しみながら主体的に学ぶこともできるのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

県立広島大学 地域創生学部 地域創生学科 地域文化コース 教授 富田 和広 先生

県立広島大学 地域創生学部 地域創生学科 地域文化コース 教授 富田 和広 先生

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先生が目指すSDGs

メッセージ

国連・文部科学省などが推進するESD(持続発展教育)にもとづき、複数の教科が連携したアクティビティを実施しています。単に受け身の立場で授業を聴くのではなく、学生が自らプロデュースし、主役となれる授業を行っています。世界の国々の立場が実感できるよう、その国の人になりきる演劇的な要素なども取り入れています。私自身が学生に戻って受けたくなるようなワクワク、ドキドキできる楽しい授業をめざしています。ぜひ体験してみてください。

県立広島大学に関心を持ったあなたは

県立広島大学は、教育、研究、地域貢献、国際交流のいずれにおいても公立大学として一級の大学になっています。「主体的に考え、行動し、地域社会で活躍できる実践力のある人材の育成」を目標に、教養教育では、大学4年間の学士課程教育を通じて実施する「全学共通教育科目」を設定するとともに、専門教育においては、教養教育との連携を図りながら、「専門科目」を系統的に設定することにより、バランスのとれた教育内容を提供していきます。