異文化交流で新たな世界が広がる

異文化交流で新たな世界が広がる

異文化を知ることは新たな発見につながる

異なる文化を持った人々とコミュニケーションをとることは、今までの自分の考えを見直したり、視野を広げたりするチャンスです。例えば、あるテーマを決め、日本人と留学生が3、4名ずつのグループとなって、そのテーマについて話し合ったり、外部の人に取材したりしてディスカッションをします。テーマは、「教育」「日本人の仕事観」「恋愛観」などさまざまでよいのです。教育であれば、まずお互いの国の教育事情などを話し合います。「前へならえ」をして列を作るとか、先生の指示で一斉に同じことをするとか、日本の学校では当たり前のことが、ほかの国では信じられないことだったりします。また、日本の学生は、恋人同士なのにあまりベタベタしないのはなぜかとか、自国ではどういう人をイケメンというのかなど、テーマはなんでも構いません。それぞれの国の文化的背景を知ることは、お互いにとって新しい発見につながります。

多文化共生と地域活性化を結びつける

多文化が共生することは、地域の活性化にもつながってきます。外国人の新たな視点から見れば、気づかなかった課題も見えてくることがあります。留学生といっしょに近くの観光地へ小旅行に行き、感じたことを聞くと、「もっと地元に密着した観光スポットがあったらいい」「案内板が少ない」「英語や中国語のパンフレットがほしい」「地域の人と話せて楽しかった」など、いろいろな意見が出てきます。地域の観光担当者がこの意見を聞けば、外国人旅行者がどんなことを望んでいるのかがわかり、何か新しいことにつながっていくケースもあるでしょう。実際、地域の人と留学生の交流会の際、留学生からたくさんの質問を受けていた人は、「今日の質問は自分にとって新鮮だったし、海外の人が地域に対してどんな印象を持っているのかもわかった」と話していました。今後、留学生たちが地域に対してどんな貢献ができるのか、より具体的な方策を考えていくことが必要です。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

国際教養大学 国際教養学部 日本語プログラム 教授 阿部 祐子 先生

国際教養大学 国際教養学部 日本語プログラム 教授 阿部 祐子 先生

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異文化間教育、異文化コミュニケーション

先生が目指すSDGs

メッセージ

私は、大学卒業後、一般企業に3年半勤めた後、イギリスに1年間ホームステイしました。いろいろありましたが、そこでの生活は本当に刺激的で、それまでの価値観が大きく変わりました。そして、異なる文化を持つ人たちと交流する楽しさや難しさを実感し、日本語教師になることを決めたのです。異なる国の人たちと話すといろいろな発見があり、自分自身を見つめ直すきっかけにもなります。機会があれば、積極的に外国人と話をしたり、海外に行ってみたりしてください。

国際教養大学に関心を持ったあなたは

国際教養大学の挑戦―それは、従来の日本の大学では実現が難しかった課題に向けて「国際教養」という新しい理念を掲げ、その特色を最大限に生かし、グローバル化が進む国際社会を舞台に存分に活躍できる優れた人材を養成することです。本学では斬新な教育プログラムに可能性を見い出した個性的な学生たちが、全国各地から集まっています。「ありきたりの大学生活では物足りない!」と考えているみなさん、「壮大な夢を抱く仲間たちとともに輝いてみたい!」と願うみなさんは、ぜひ一度本学を訪れてください。