世界の平和のために、環境問題を解決しよう

世界の平和のために、環境問題を解決しよう

環境問題を考え、交通手段を選ぶ

現代社会で生きていくうえで、環境問題は避けて通れません。中でも、地球の温暖化に影響を及ぼしているのがCO₂の排出です。特に運輸分野での排出量は、全体の約2割を占めていますので、この分野のCO₂を減らすことが大切です。例えば、1台の車に1人ずつ乗って出勤するのを2人で乗り合うと半分に、バスに50人乗り合わせると排出量は50分の1になります。また、歩いて行ける場所は車で行くことを控え、歩いて行く、そんなことを心がけるだけでもCO₂を減らすことができます。また、時差出勤をするだけで、交通渋滞も緩和されます。

地球の温暖化が紛争を招く

環境問題は、単に資源やエネルギーの分野に限ったことではありません。
例えば、地球の温暖化は世界の平和にも関係があります。温暖化の影響による、気候変動の一例としては砂漠が増えることが挙げられます。砂漠化が進むと、そこに住んでいた移動民族の人たちが水を求めて別の場所に移動します。移動した先が水の乏しい地域だと、すでに住んでいる人々と紛争が起こります。「水」という自然資源の奪い合いになるのです。このように温暖化が原因となって紛争が始まり、貧困状態がひどくなったり、感染症が増えたりし、人類にとって平和な状態が縮小してしまうのです。

グローバルな視点で研究を進める

地球規模で環境を研究していくためには、お互いの枠を乗り越えて、協力し合うことが必要です。専門の分野、国境、言葉、文化、宗教、貧困を越えるのです。「日本さえよければいい」という発想ではなく、フィリピンやバングラデシュの洪水対策やインドネシアやインドの水質問題、中国やアフリカの砂漠化の防止など、いろいろな国の人が一緒になって温暖化問題の緩和と適応の取り組むことが求められています。「環境問題を解決することは、平和につながる」という意識を高め、国際協力をしながら、研究を進めていくことがますます期待されるでしょう。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

広島大学 大学院国際協力研究科  教授 藤原 章正 先生

広島大学 大学院国際協力研究科 教授 藤原 章正 先生

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国際協力学

メッセージ

「交通」と言っても研究テーマは幅広くあります。最近私は日本で問題になっている、高齢社会や福祉社会で役立つ交通工学を研究しています。交通工学を勉強するためには、数学や物理などの理系の科目だけではなく、経済学、心理学といった社会科学系の学問も大変重要になってきます。高校生のあなたには、広い視野を持って将来を考えて勉強してほしいです。広島大学に入学して、人の役に立つ研究をして、最終的には世界に羽ばたく人材になってください。

先生への質問

  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

広島大学に関心を持ったあなたは

広島大学は社会に貢献できる優れた人材を育成し、科学の進歩・発展に貢献しつつ、世界の教育・研究拠点を目指す大学です。緑豊かな252ヘクタールという広大な東広島キャンパスを抱え、また、国際平和文化都市である広島市内等のキャンパスを含め、12学部、4研究科、1研究所、大学病院並びに11もの附属学校園を有しています。 新しい知を創造しつつ、豊かな人間性を培い、絶えざる自己変革に努め、国際平和のために、地域社会、国際社会と連携して、社会に貢献できる人材の育成のために発展を続けます。