ネイティブスピーカーが話す英語に近づく方法とは
単語のまとまりでとらえる
英語の歌を聴いたとき、多くの日本人は歌詞を上手に聴きとることができません。それは日本人がI/said/I/bought/a/sandwich.と単語を1語1語きちんと発音するのに対して、ネイティブスピーカーはI said/I bought/a sandwich.と単語をまとまりにして発音する違いがあるからです。単語1つひとつの意味を考え、文法に則って解釈するのではなく、単語のまとまりで何を意味しているかをつかみ、前から順に単語のまとまりを追っていくトレーニングをすれば、ネイティブスピーカーのようなスピードで、英語の歌詞を聴きとったり、歌ったりできるようになるでしょう。
ネイティブスピーカーの発音の特徴とは?
さらにネイティブスピーカーのように発音するには、メリハリをつけ、アクセントの間隔を一定にすることです。
Dogs eat bones.とThe dogs could eat the bones.の2文を比べてみましょう。単語の数は違いますが、どちらもdogのo、eatのe、bonesのoの3箇所にアクセントを置き、トン、トン、トンと等間隔のリズムに乗って発音するのです。
また「tの弾音化」も北米ネイティブスピーカーならではの特徴です。例えば「water」、「beautiful」のtの部分を、日本語の「ラリルレロ」のように変化させます。
さらに「同化」と言って、例えば、I need you.のdとyの部分を変化させて、「アイニードュ」ではなく「アイニージュ」のように発音する特徴もあります。
国によって文の構造に好みがある
文の構造に着目しても、アメリカ英語は、不定詞(非定型動詞)を多用し少ない単語で文を構成するなど、全体的に合理的な傾向が見られます。対するイギリス英語は、that節をきちんと使用する保守的な傾向にあります。とはいえ、インターネット時代を迎えさまざまな文化圏の英語が混じり合うことで、今後は英語の構造や発音も多様に変化していくかもしれません。
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先生情報 / 大学情報
愛知淑徳大学 文学部 総合英語学科 教授 樗木 勇作 先生
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