カレーのにおいでじゃがいもが買いたくなる?

カレーのにおいでじゃがいもが買いたくなる?

においにつられて買いたくなる

においにつられて買いたくなるといえば、例えばうなぎ屋さんの軒先から漂ってくるタレのいい匂いに思わず食べたくなるという図がイメージされます。あるスーパーではカレーフェアの際に、じゃがいも・人参・玉ねぎを置く野菜売り場でカレーのにおいを流しているという報道がありました。ポン酢の香りを流したところ、買うつもりのなかったお客さんがポン酢を買ったという実験結果がありますから、献立に悩む主婦がにおいにつられてカレールーを手にし、一緒にじゃがいもを買うということがあるかもしれません。水着売り場では日焼け止めによくあるココナッツのにおいを、ガーデニング売り場ではみずみずしい芝生のにおいを流しているという海外の事例もあります。

音楽や色の影響も人の行動に影響する

嗅覚だけでなく、聴覚や視覚への刺激が人の消費行動に影響を与えることもわかっています。レストランでスローテンポの音楽をかけると、アップテンポの音楽をかけたときより食事時間が長くなり、飲まれるお酒の量が増えました。オレンジジュースの色の濃淡を調整して試飲してもらったところ、同じ味・香りであっても、色の濃い方が美味しい、よい香りがすると答えました。視覚への刺激が人の嗅覚や味覚に影響したようです。

買い物の楽しさを五感で演出

マーケティングでは、長い間、購買行動は問題解決行動だと考えられてきました。ないと困るから買う、という具合です。一方で、目的なくショッピングに出かけることはありませんか? 必要なものは揃っていて、問題など感じていないけれど、商品に一目惚れして、販売員の話を聞いてその商品のある生活が素敵に感じられて、買い物が楽しくて、などいろいろな要因でつい買ってしまうものです。インターネットで簡単に買い物ができる今だからこそ、店舗でしか味わえない楽しさ、喜びの提供が重要です。楽しい買い物の時間を演出する方法の1つとして、五感が人に与える影響に注目が集まっているのです。

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千葉商科大学 サービス創造学部 サービス創造学科 教授 安藤 和代 先生

千葉商科大学 サービス創造学部 サービス創造学科 教授 安藤 和代 先生

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社会学

メッセージ

「高校時代に思い描いていた大学生活と比べて、実際はどうだった?」と学生に聞いたところ、「まったく違う、うれしい誤算があった」という答えが返ってきました。今まで出会わなかったタイプの友だちや教員に出会えた。企業が設定した課題をグループで解決をする学生プロジェクトや、テーマを決めて本や資料を読んで自分で結論を導き出すゼミの授業も新鮮だったようです。最近では多くの大学がユニークなカリキュラを用意しています。狭い知識やイメージだけで選ぶことはせず、多くの情報を集めて自分に最適の大学や学部を選んでください。

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