講義No.04530 教育 児童学

子どもの「やりたい!」気持ちを未来に続く遊びで育てよう!

子どもの「やりたい!」気持ちを未来に続く遊びで育てよう!

平成の世とともに幼児教育は変わった!

幼児教育というと、あなたはどんなシーンをイメージしますか? 平成元年に幼稚園教育要領が大幅に改訂され、それまでは先生が主導の「画一的な教育」だった幼稚園での保育が、それぞれの子どもの自主性を重視した保育へと大きく様変わりしました。先生のリードでみんなが一緒に歌い、お遊戯をすることがよしとされた時代から、子どもが自分から活動し、基本的な生活習慣や創造性の芽を培うことを促す「環境づくり」の保育の時代へと変化したのです。これは日本の幼児教育にとって大きなターニングポイントでした。

子どもの心の中の気持ちを見つけて支える

それまでの幼児教育では、子どもが「何ができたか」という目に見える結果が目標とされていました。しかし現在では、子どもが自分から楽しく活動しているか、その活動によって子どもの中で何が育ったのかが重視されるようになったのです。保育者には子どもの発達段階に合わせ、今何に興味を持っているか、どんなことがしたいかという「心の中の気持ち」を見つけることや、さまざまな遊びを通して、子どもの興味を広げていき、子どもが自分から楽しく活動できるようにサポートする役割が望まれています。これは世界の中でも先進的な幼児教育の方向性です。

遊びの「プロセス」と「見通し」を大切に

子どもの遊びは未来へつながっています。ままごと遊びでは、初めはお母さん役をする子が複数いても気にしません。しかしお家というイメージが共有されると、役への意識が生まれます。それでしっかり遊べるようになると舞台は家庭外のレストランへと展開し、注文を取る係やレジ係といった新たな職業的役割が生まれます。保育者は今日子どもたちが何に夢中で遊んだかというプロセスを大切にし、明日から遊びがどう発展していくかの見通しを持ち、子どもの「これがやりたい! 今度はこうしたい!」を育てる遊びの環境を提供していきます。保育者は、子どもたちが未来を生きるための、基盤づくりのナビゲーターなのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

大阪教育大学 教育学部 教員養成課程 初等教育部門 教授 中橋 美穂 先生

大阪教育大学 教育学部 教員養成課程 初等教育部門 教授 中橋 美穂 先生

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幼児教育学

メッセージ

幼児教育に興味がある人は男女問わずたくさんいると思います。この道へ進もうとするあなたにとって「子どもが好き」なことは大切な要素ですが、毎日の保育で子どもの発するシグナルをキャッチし、「今この子が求めているもの」を見つけて一緒に楽しむ能力もとても大切になります。それには深い観察力とともに保育者自身の豊かな「引き出し」が必要で、読書や旅行、クラブ活動などの幅広い経験が役立つことが多いのです。何にでも好奇心のアンテナを張れる心豊かな大人になることが、いい保育者になるための条件です。

大阪教育大学に関心を持ったあなたは

本学は、我が国の先導的な教員養成大学として、教育の充実と文化の発展に貢献し、とりわけ教育界における有為な人材の育成をとおして、地域と世界の人々の福祉に寄与する大学であることを使命としています。この使命を達成するため、実践的な教職能力を養う優れた教員養成教育を推進し、豊かな教職能力を持って教育現場を担える学校教員を育成するとともに、学術と芸術の多様な専門分野で総合性の高い教育を推進し、高い専門的素養と幅広い教養をもって様々な職業分野を担える人材の育成をめざしています。