子どもの「やりたい!」気持ちを未来に続く遊びで育てよう!
平成の世とともに幼児教育は変わった!
幼児教育というと、あなたはどんなシーンをイメージしますか? 平成元年に幼稚園教育要領が大幅に改訂され、それまでは先生が主導の「画一的な教育」だった幼稚園での保育が、それぞれの子どもの自主性を重視した保育へと大きく様変わりしました。先生のリードでみんなが一緒に歌い、お遊戯をすることがよしとされた時代から、子どもが自分から活動し、基本的な生活習慣や創造性の芽を培うことを促す「環境づくり」の保育の時代へと変化したのです。これは日本の幼児教育にとって大きなターニングポイントでした。
子どもの心の中の気持ちを見つけて支える
それまでの幼児教育では、子どもが「何ができたか」という目に見える結果が目標とされていました。しかし現在では、子どもが自分から楽しく活動しているか、その活動によって子どもの中で何が育ったのかが重視されるようになったのです。保育者には子どもの発達段階に合わせ、今何に興味を持っているか、どんなことがしたいかという「心の中の気持ち」を見つけることや、さまざまな遊びを通して、子どもの興味を広げていき、子どもが自分から楽しく活動できるようにサポートする役割が望まれています。これは世界の中でも先進的な幼児教育の方向性です。
遊びの「プロセス」と「見通し」を大切に
子どもの遊びは未来へつながっています。ままごと遊びでは、初めはお母さん役をする子が複数いても気にしません。しかしお家というイメージが共有されると、役への意識が生まれます。それでしっかり遊べるようになると舞台は家庭外のレストランへと展開し、注文を取る係やレジ係といった新たな職業的役割が生まれます。保育者は今日子どもたちが何に夢中で遊んだかというプロセスを大切にし、明日から遊びがどう発展していくかの見通しを持ち、子どもの「これがやりたい! 今度はこうしたい!」を育てる遊びの環境を提供していきます。保育者は、子どもたちが未来を生きるための、基盤づくりのナビゲーターなのです。
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