ゲーム文化論~マリオ・ドラクエ・ポケモン・モンハン・パズドラ~

ゲーム文化論~マリオ・ドラクエ・ポケモン・モンハン・パズドラ~

コンピュータゲーム文化の始まり

社会学では多くの領域を扱いますが、ここでは、コンピュータゲーム(video game)という切り口から遊びや遊び方の変化を見ていきます。
1985年に『スーパーマリオブラザーズ』、翌年『ドラゴンクエスト』がリリースされ、ファミリーコンピュータによるゲーム文化が花開きました。前者はアスレチックをゲームにしたような「技」を楽しむものでした。後者は世界地図のような画面でキャラクターを動かし、自分が伝説の勇者になった気分でレベルを上げながら大魔王を倒す「なりきり」の遊び、ロールプレイングゲームです。

「技」から「なりきり」、そして「やりこみ」へ

ここから派生して1996年、『ポケットモンスター』が登場します。ドラクエとの一番の違いはドラマを体験する「物語型の知」から、ポケモンを集めて図鑑を作るようにゲームをやりこむ「図鑑型の知」への変化です。技を競うものから、冒険物語の主人公になりきるというのがマリオからドラクエへの変化、そしてドラクエからポケモンは、物語(なりきり)から図鑑(やりこみ)への変化です。こういった流れを見ていくと、ポケモンが今のゲーム文化への変わり目であることがわかります。

ずっと集め続ける、終わりのないプレイスタイル

ポケモンのような集めるゲームの流行の延長にあるのが、『モンスターハンター』(2004年)、『パズル&ドラゴンズ』(2012年)です。パズドラになると、それまで専用のゲーム機で行われていたゲームがスマートフォンでできるようになり、内容も常にアップデートされることでひとつのタイトルが何年も続くのが当たり前になってきました。
この30年間のゲームの流行から、私たちの遊び方が大きく変わってきたことがわかります。これはゲームだけの話ではなく、情報社会における私たちの「情報」との向き合い方ともつながっています。こういったこともまた、社会学では対象として研究を深めていくことができます。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

桃山学院大学 社会学部 社会学科 准教授 木島 由晶 先生

桃山学院大学 社会学部 社会学科 准教授 木島 由晶 先生

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社会学

メッセージ

音楽社会学や情報社会論という科目を担当しています。音楽社会学では、ロックフェスティバル、アイドルとファン、一人カラオケといった、音楽現象を通した社会の行方を、また情報社会論では、スマートフォン、ツイッター、ソーシャルゲームなどの先端技術と私たちのメディア利用との関係を考えます。特に注目するのは、そうしたメディア文化に接する私たちの「遊び」の部分です。一見すると、マジメに学んではいけないような趣味や娯楽も、立派な学問の対象になる。桃山学院大学の社会学部で、「遊び」をマジメに学んでいきましょう。

先生への質問

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大学4年間は、実社会で活躍する前の最終教育期間です。実社会で問われるのは、解決すべき課題を見出し、その課題を具体的に解き、そして実行する力です。この課題解決と実行のためには物事の本質を見抜く力を自らが獲得していかなければなりません。
桃山学院大学は「自ら学ぶ力」をはぐぐむ大学。勉学、クラブ活動、ボランティア活動、海外研修、キャリア支援など、学生が自身の能力を自覚し、4年間で磨き上げていくための環境整備に力を入れています。
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