「学習指導要領」には書かれていない、より良い教育をするために
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教育方法学とは?
高校の授業では、グループごとの「討論」「批評」などを積極的に行っていますか? ボランティア活動や職場体験などの時間は設けられていますか? ひと昔前まで、それら試験の点数に直結しない活動に力を入れる高校は、ごくわずかでした。文部科学省による「学習指導要領」の中に、「言語活動の充実」「生きる力の育成」などの重点課題が盛り込まれたことで、それぞれの高校が授業の進め方を改革しているのです。数年おきに改訂される学習指導要領の内容と、社会の動きなどを考え合わせながら、「何をどのように教えるべきか」を研究するのが「教育方法学」です。
時代の流れに沿った教育が必要
教育の基本方針は、各科目とも学習指導要領で定められています。ただ、それはあくまでも「これだけは学ばせたい」という最低限の基準であり、授業の具体的な方法は示されていません。その一方で、学ぶ側である生徒たちの理解度や学習意欲、「学び」に対する価値観などは年々多様化しており、社会基盤そのものも、急速なグローバル化や産業技術の革新などによって急変しています。教師が一方的に授業を進め、正解だけを丸暗記するような教育方法では、もはや時代の流れについていけません。だからこそ、「どのように教えるべきか」を研究する、教育方法学の重要性も高まっているのです。
「生きる力」をも左右する自己表現能力
学習を通じて、思考力や判断力、表現力を伸ばすことが、現在の学校教育の目標であり使命です。特に「自己表現力」は、コミュニケーション能力の基本ですから、その人の「生きる力」をも左右する重要な能力です。
教材研究やテスト作り、採点、さらに生徒同士や保護者とのトラブル対処など、日本の教師は世界で最も多忙です。その分、生徒とのコミュニケーションを築けないまま授業を行わねばならないケースも少なくありません。そんな中で、少しでも質の高い教育を実現するため、「教え方の工夫」が急がれています。
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![福山市立大学 教育学部 児童教育学科 教授 藤原 顕 先生](https://yumenavi.info/img_p/P105660016fujiwa.jpg )
福山市立大学 教育学部 児童教育学科 教授 藤原 顕 先生
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