ソーシャルワーカーはアクティブでクリエイティブな専門職
ソーシャルワーカー=臨床心理士+弁護士!?
ソーシャルワーカーは、実にクリエイティブな仕事です。高齢者や児童、障がい者や医療といった分野を超えて、問題解決や自己実現をサポートするスペシャリストといえます。心理士のように利用者の話に耳を傾け、弁護士のように法律や制度を駆使しながら生活支援を行っていきます。また、必要な制度やサービスがなければ代替するサービスを自ら創り出し、国や行政へ働きかける役割も担います。また、ソーシャルワーカーのイメージといえば、福祉や医療の機関や施設で活躍する姿でしょう。しかし、問題が複雑化する今、制度やサービスにつながることができない「制度の狭間」にいる人々を支援する社会福祉士として独立開業するケースも増えているのです。
どこでも出向き、アクティブに解決にあたる
例えば、学校現場で活躍するスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーはどんな違いがあるのでしょう。カウンセラーは、子どもや保護者などから話を聴き、心の問題を中心にサポートをします。ソーシャルワーカーも話を聴きますが、支援の中心は、生活全般の立て直しにむけ人間関係に加え、経済的不安や子育て不安の軽減にむけ福祉制度や専門機関を活用しながら、安心して暮らせる環境を整える役割を果たします。今は福祉、医療、学校、司法分野のほか、子ども虐待の増加を背景に妊産婦や保育現場でのソーシャルワークが求められるなど活躍するシーンは年々広がっています。ソーシャルワーカーには、問題を見出す力と、解決のための幅広い知識と行動力が必要です。
人間関係を育む力と行動する力
このように、人々の幸せを考え支援するのがソーシャルワーカーです。人々が幸せに暮らしていたら必要のない仕事ですが、現実はさまざまな生活問題が急増し、ソーシャルワーカーの役割がさらに重要視されています。だからこそ、社会福祉の専門知識に加え、相手に寄り添い話を聴いたり、社会構造を変革しようとする視点が不可欠であり、人間関係に関する知識も重要となってくるのです。
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先生情報 / 大学情報
椙山女学園大学 人間関係学部 人間共生学科 ※2024年4月開設 教授 小榮住 まゆ子 先生
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