フランス語は耳から学ぶのが一番早い!?
子どもが母国語を覚えるように身につける
フランス語は英語に比べると接する機会も少なく、難しい言語だと感じる人も多いかもしれません。そんなフランス語の習得で最近注目されている方法に「神経言語学的アプローチ」があります。カナダで生まれた比較的新しい教育法で、「リスニング」「スピーキング」「リーディング」「ライティング」の順番で学ぶことで、まるで子どもが母国語を覚えるように自然に身につけていく方法です。例えば、最初に先生が「Je m'appelle Laura.(ジュマペール・ローラ)」(私の名前はローラです)と言います。生徒はこれを聞いて、「ジュマペール・○○」と自分の名前を使ってまねをします。これを生徒同士で何度も繰り返すのです。
カタカナでメモはしないで!
その後、練習した会話が書かれた紙を配り、読みあげます。この時に単語の綴りや文法をチェックできます。さらに、書かれている文を参考にしながら、自分の情報に置き換えて書く練習を行います。これで一つのユニットです。とても簡単な例で説明しましたが、長文で複雑な内容も全く同じ方法で学べます。このアプローチの特徴は、「耳から聞いて身につけること」に重点が置かれていることで、慣れるととても自然な流れで言語が習得できます。
ただ、これまでの日本での外国語教育は読み書きから入ることが多く、「耳で聞いてまねる」ことに慣れるのに時間がかかるようです。また、聞いたものをカタカナで書き留める習慣をできるだけなくすことが上達のカギです。
フランス語しか話せない環境づくりも
外国語の教育では、どんな教育法を使う場合でも母国語を使わずに教えるということが有効です。フランス語を教える時にはフランス語しか話さないのです。フランス語の環境に早く慣れることができます。また、授業中に生徒に立ち歩いてもらうこともあります。出会った人と2人組や4人組を作って会話をすると、会話がより楽しく、活発になり、学習効果が高まることが期待できるからです。
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先生情報 / 大学情報
京都外国語大学 外国語学部 フランス語学科 准教授 ローラ アリエス 先生
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