ユーチューバーはもう稼げない?

ユーチューバーはもう稼げない?

ユーチューバーが稼ぎ続けるための意外なカギ

2017年になりたい職業の上位にユーチューバーが初登場しました。それまでなかった楽しくて稼げる夢の仕事の登場です。確かに動画がバズれば大きな収益になります。企業が広告(CM動画)を流すためにYouTubeに払ったお金の一部がユーチューバーに還元されます。同時に日々膨大なユーチューバーが生まれ、動画も猛烈に増えています。1人が1日に観れる時間は限られますので、増え続けるユーチューバーが稼ぎ続けるためには、企業がYouTubeへ払う広告費が同じように増え続けることがカギとなります。広告が増えなければ、単純計算でユーチューバー1人当たりが得るお金は減ってしまいます。2022年、10代の動画平均視聴時間でTikTokが1位になり、YouTubeの視聴時間自体も減少しました。やはり職業として収入を得続けるのは思うほど楽ではないのかもしれません。

SNSを使うのにお金がかかるとしたら

YouTube以外にもInstagram、TikTokといったSNSを無料で使えるのも、企業が広告を出しているからです。SNSの運営企業の収益のほとんどが広告です。広告がなければ誰もがSNSを気軽に無料で使えなくなる可能性があります。そういう意味でも広告はSNSやYouTubeを始め、大げさに言えば文化の一翼を担っているとも言えるかもしれません。お金を払ってでも広告のないSNSの方が良いですか?

でも広告がないほうがいいんだけど……

広告は基本的に邪魔なものです。できれば見たくないものです。でもそんな”嫌われ者”の広告に使われている曲を口ずさんだり、有名人の笑顔を覚えていたり、笑ってしまったりして、いつのまにか商品名や企業名を覚えてしまう。アイデア次第でムーブメントを起こすこともできる不思議な魅力を持っているのも広告です。広告は伝わらなければ意味がありません。見たいと思われない広告を「いかに見て覚えてもらうか」。そこに広告を研究する深い魅力があるのです。

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東海学園大学 経営学部 経営学科 准教授 成田 亙 先生

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メッセージ

「やってみた」が大事です。なんでもやってみて、どこでも行ってみて、誰にでも会ってみましょう。誰でも自分が何に向いているかはそう簡単に見つからないのが普通です。「自分に向いているか」、「できるかな」とか、あまり深く考えず、軽い気持ちでまずやってみることです。やってみて合わなければやめればよいです。クランボルツという先生は「計画的偶発性」と言っています。勉強や部活だけでなく、アルバイトでもライブでも旅行でもなんでもOK。いつかそうした偶然の経験がつながって、自分はどんな人なのかが見えてきます。

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