外国人とのコミュニケーションで重要な、「非言語」の中にある文化
外国語の会話で必要なのは?
日本で外国語を学ぶときには、「正しい文法で言葉を使えるようになること」を強く意識するでしょう。しかし、誰かとコミュニケーションをとるときに、実際に重要なのは文法力なのでしょうか。友だちと話をする場面を思い浮かべてみると、正しい文法を使うよりも、表情や声色などから相手の気持ちなどをくみ取って会話を進めていることのほうが多いはずです。実は外国語での会話も、日本語で友だちと話すときと同様に、言語よりも「非言語」のほうがコミュニケーションの鍵を握っています。
コミュニケーションでは非言語が8割
コミュニケーションにおける非言語の領域とは、表情、身振り手振り、姿勢、相手との距離、服装、声のトーン、「間(ま)」の取り方などのことを指します。こうした非言語の部分は、その国の文化から大きく影響を受けており、国によって作法が随分と異なります。例えば、日本では言葉であいさつを交わすことが多いものですが、欧米ではハグやキスなどのスキンシップも行いながらあいさつをすることが当たり前です。また、会話の中で「間」があくと、そのときの状況にもよりますが、日本では相手が何かを考えていると受け止めることが多いでしょう。しかし、欧米では黙っていることを良しとしない文化があるため、「間」があくと相手を不安な気持ちにさせてしまうことがあります。非言語が相手に伝える情報量は、コミュニケーションの中で8割を占めるとも言われており、外国語を学ぶ上では、その国の文化を知ることも欠かせません。
「文化の違い」を意識することが大切
外国語における非言語の領域は、文化の違いを意識しながら観察を続けることで身につきます。現地に行くことはもちろん、海外ドラマを視聴する際に「日本の文化との違い」を意識すると、身振りや会話の進め方の違いなどを理解できるでしょう。自国の文化を大切にしながら、相手の文化との違いを学んでいくと、海外で暮らす人々と本当の意味で理解し合うことができるはずです。
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