自分の書いたブログの「色」を知る方法
テキストには「色」がある?
何かのテキストを読むとき、蛍光ペンや付箋でマーキングすることがあります。その目的の多くは周囲より目立たせ知覚度を上げるためですが、実はテキストの文字色と背景色にはそれ以上に重要な役割があります。実は内容に則した色にすると情報伝達効果を上げることができるのです。しかしテキストにはさまざまな言葉が用いられているため、そのテキストにどの色が合っているのかを瞬時に判断することはできません。単に「赤い」「青い」「明るい」「暗い」といった言葉に引っ張られると、テキストの伝えたい内容とはまったく違う色になってしまうこともあるのです。
人は言葉から色をイメージする
まず言葉には色をイメージするものがあります。例えば「芝生」ならば緑、「12月」ならば赤、「爆弾」ならば黒といった具合です。しかし1つの単語からイメージされるのは1色とは限りませんし、個人差もあります。そこで「12月」ならば何%程度で赤が想起され、何%程度で緑や白などの色が想起されるのか、統計データを取る必要があります。そして色彩と結びつきやすい単語はあらかじめピックアップし、登録されていない単語は登録されているデータ内の単語と比較し、類似度を割り出します。それらをすべての単語で行い、さらに単語が持つ影響度や使用頻度も踏まえると、テキスト全体の「色彩ベクトル」が判定できるようになるのです。
味気ないテキストがカラフルに
テキストの自動彩色ができるようになると、インターネット上のサイトやブログのカラーリング、さらに発展させればデコレーションを行うことができるようにもなります。提案される色は円グラフで何色か表示されますから、商品ポスターや広告、パッケージを考える際などに、どの色を組み合わせたら商品イメージが伝わりやすいか、デザイン提案もできるようになります。また歌詞も一種のテキストですから、カラオケに使用すれば楽曲に合った照明の切り換えや映像を表示するなど、さまざまな場面での利用が考えられるのです。
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電気通信大学 情報理工学域 I類(情報系) メディア情報学プログラム 教授 坂本 真樹 先生
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