病気や事故のショックで動けなくなった人をどうサポートするか?
リハビリテーションて、なんだろう?
Aさん「足を骨折したんだって? 具合どう?」
B君「ありがとう。今、リハビリ中。来月には部活に戻れるよ」
こんな会話があるとします。リハビリとは、リハビリテーションの略で、訓練をして元のように学校や社会で生活できるようにすることです。B君は、医療機関で、関節が固まらないように曲げ伸ばしや、歩行訓練をしているのでしょう。この訓練を指導する人を「理学療法士」といいます。
体の機能と心の状態を同時にみる専門職
また、こういう場合もあります。
Aさん「B君、学校に来ないわね」
C君「体の具合は、だいぶ良いのだけど、事故のショックで、人と話したくないんだって」
体の機能が回復しても生きる意欲を失ったり、不安から学校や社会に戻れないというケースは珍しくありません。そういう人たちの回復をサポートするのが、「作業療法士」です。患者さんがどんな作業活動を行えば回復できるのか理解しており、そうした成功体験を通じて、体の機能とともに心のリハビリテーションを同時にはかります。
病気や事故によっては、体の機能が元どおりにならないことがあります。こんなとき、「もう元の生活には戻れない」と考えてしまい、必要以上、弱気になってしまいがちです。作業療法士は、身体機能と同時に心理療法を行う専門職です。「足が悪ければ杖歩行や車椅子で、どこにでも行ける」といった意欲を持ってもらえるよう援助を行います。
心が動けば身体が動く!
日本では、「体が完全でないと人生を楽しめない・楽しんではいけない」と考える人が多いのですが、実際は車椅子でも海外旅行はできます。自分で食事が作れずヘルパーさんにお願いしている人が、助けを借りて好きな映画を見に行ったり、仕事に行ってもよいのです。そのような、社会参加を助けるのも作業療法士の仕事です。
病院などの医療施設、高齢者福祉施設、精神科クリニック、障がい児施設、その他学校などにも作業療法士が関与しています。
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