異文化を理解して、グローバルに活躍しよう!

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インドの冷蔵庫に野菜室は不要?

冷蔵庫というと、「こんなもの」という一定のイメージを持っていると思います。ところが、中国では日本のような省スペース型の冷蔵庫は人気がありません。また、インドでは、白い色は好まれず、日本では重視される野菜室も必要とされません。それはなぜだと思いますか?
中国では大容量冷蔵庫を購入する層は家が広いため、省スペース型を必要としません。大きいものほど周囲に裕福さをアピールできるという側面もあります。インドは汚れが目立ちにくい色が好まれ、野菜はその日に食べきるので、保存する習慣がないのです。海外市場に進出した家電メーカーは、このような文化や習慣などの違いを重視し、現地のニーズを反映した「ご当地家電」の開発に力を入れています。

海外では「あの店」で勝負デート?

外食する時、手早く、安価で食べられるチェーン店に行くことがあると思います。日本では庶民的なイメージですが、アジア圏に進出したチェーン店の中には、勝負デートや商談に利用されているお店もあります。
例えば、あるカレーのお店は、日本でおなじみの店舗のデザインでなく、スタイリッシュでオシャレな雰囲気にイメージチェンジしています。また、現地の物価と比較すると価格も高めに設定されています。なぜ、日本と同じにしないのでしょうか? 海外の人は、日本食に対して高級、ワンランク上といった印象を持っています。その強みを生かし、期待感に応える店づくりを行うことで、業績を伸ばそうとしているのです。

海外での成功の陰に、異文化理解あり

日本は人口が減少傾向にあり、今後マーケットは縮小すると考えられます。このような状況下で企業が成長性と収益性を確保するためには、経済成長著しい新興国に進出し、その成長による利益を自社に取り込むことが課題のひとつと言えます。ここで紹介した実例にも見られるように、海外での成功を導くには「異文化理解」という要素が必要なのです。異文化を理解するスキルは、グローバルに活躍していく上で、大きな強みになるでしょう。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

阪南大学 経済学部 経済学科 教授 三木 隆弘 先生

阪南大学 経済学部 経済学科 教授 三木 隆弘 先生

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グローバルビジネス論

メッセージ

日本は少子高齢化と人口減少が進んでいます。大手スーパーや外食産業をはじめ、さまざまな分野の日本企業は、国内市場依存のままでは売上が伸びないので、成長性と収益性の確保のため、どんどん海外に進出しています。あなたがどんな仕事に就いても、海外と無縁ではいられない時代になっているのです。しかし言葉はもちろん、習慣や物事の考え方が異なる海外で活躍することは、簡単ではありません。大学時代から海外経験を積んで、グローバルな視点を身につけておくことは、将来の就職活動や社会人キャリアに大きく生きてくると思います。

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阪南大学の特徴。それは、ビジネス、観光、国際交流、ファッション、スポーツetc・・・。あらゆる分野において、現場で学ぶ機会が多いことです。大学の外に出て、ココロとカラダを動かしながら学ぶ。業界で活躍するプロを講師として大学に迎え、刺激を受けながら学ぶ。社会に出て、社会と関わりながら、さまざまなチャレンジを繰り返すから、社会に出ることが楽しみになってくる。「就職に強いキャリア教育を実践する大学」です。