赤ちゃんからのサインを受け取って、気持ちを理解しよう!

赤ちゃんからのサインを受け取って、気持ちを理解しよう!

赤ちゃんのしぐさにはどんな意味があるのか?

人間は、生まれてから、意味のある言葉でコミュニケーションができるようになるまでに時間がかかります。しかし、赤ちゃんは言葉を話せるようになる前から、感情の発達にともなって、泣いたり、笑ったり、視線を動かしたり、いろいろなしぐさをすることで外部にサインを発しているのです。そうした赤ちゃんによる「非言語コミュニケーション」にはどのような意味があって、どう受け止めればいいのかを分析する研究が進められています。

非言語コミュニケーションを科学的に分析する

赤ちゃんの非言語コミュニケーションの研究では、脳波や血圧、心拍数、唾液の量、表情、手足の動きなど、さまざまな要素を測定します。例えば、赤ちゃんの眼球の動きを分析することによって、ある物体を視界にとらえた場合、それがその子の好きなものであればより長く見続ける傾向があるという研究結果が明らかになっています。最近では、おしゃぶりに内蔵したセンサーで、赤ちゃんがおしゃぶりを吸う動きを測定するという試みも行われています。
もちろん、赤ちゃんも人間なので、一人ひとりの個性によって、非言語コミュニケーションの仕方にも違いがあります。そうした違いのうち約半分は、赤ちゃんが生まれ育った環境に左右されると考えられています。性別や出生順位(きょうだいのうち何番目に生まれたか)、育て方によっても、赤ちゃんの個性には差が生まれてくるのです。

大切なのは愛情と、保護者と保育士の協力関係

言葉にならないさまざまなサインを発して、コミュニケーションを図っている赤ちゃんですが、育てる側として大切なのは、その意図を細やかに理解し、できるだけ要求に応えてあげるようにすることです。そのためにまず何よりも根底に必要なのは、赤ちゃんに対する愛情です。そして、保護者と保育士が協力し、綿密な連携を図り、信頼関係を築くことによって、赤ちゃんはより健やかにのびのびと成長していけるのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

聖徳大学 教育学部 児童学科 准教授 深津 さよこ 先生

聖徳大学 教育学部 児童学科 准教授 深津 さよこ 先生

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児童学

先生が目指すSDGs

メッセージ

私は、赤ちゃんが大好きです。小さな赤ちゃんには、たくさんの力が秘められていて、しぐさや視線でサインを発信しています。大切なのは、それを受け取る側の大人の力です。
ですから、保育士の存在は、赤ちゃんとのコミュニケーションにおいて、とても重要になってきます。保育士には、さまざまな種類の能力が必要とされていますし、保育の環境も時代とともに変わっていきますので、その変化に対応するため、常に学び続けていく必要があります。子どもが好きで保育士になりたいというあなた、私たちと一緒に学んでいきませんか。

先生への質問

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大学は児童、心理、福祉、文学、栄養、看護、音楽、短期大学は保育、総合文化と幅広い分野が学べる女性総合大学です。建学の精神「和」に基づいた人間教育を土台に専門教育を行なうことで、社会ですぐに活躍できる力を身につけます。特に、「保育の聖徳®」として幼稚園教員・保育士採用数は全国1位です(2019年大学通信調べ)。
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