緊張するけどおもしろい、そんな英語学習法はたくさんある

緊張するけどおもしろい、そんな英語学習法はたくさんある

次々と登場する新しい英語教授法

日本人は何年も勉強しているはずなのに英語ができないと言われてきました。しかし最近では、アクティブ・ラーニングをはじめとしたさまざまな英語教授法ができ、教育現場が変わりはじめています。
例えば英語の曲を歌うことでその中にある文法を学べたり、評価に「クラス貢献度」を加えることで生徒の発言力が格段にあがり、積極参加型授業を実現できたりしています。これらは、学びのモチベーションアップだけでなく、確実な英語力向上にもつながることが明らかになりました。

ほどよい緊張感で英語を体感

また、CLL(Community Language Learning)という、カウンセリング・アプローチをヒントにした英語教育法が開発されました。これは文字を見ずに英文を聞いて、その後教員が同じ文を読み上げたのちに生徒が一人ずつリピートするというものです。4人まで完全にリピートできたらクラス全体で再度文を発音しますが、途中で正確にリピートできない人がいると、その前の人がもう一度発音しなくてはなりません。ほど良い緊張感が生まれ、「聞く」「話す」「再生する」の繰り返しによって短期記憶力が磨かれるだけでなく、文法までも感覚的に身につくようになるのです。
うまくリピートできなかった人が何とか正確にリピートできた瞬間、自然発生的にクラス内で拍手が起こります。互いに励まし合う学びの共同体が生まれ、生徒同士の良好な人間関係づくりにも役立ちます。

英語力向上に効果的な「楽しく学ぶ」

例えば留学を経験した人の多くは、その前後で「自分は明らかに変わった」と感じるものですが、これまでは具体的に何がどう変わったか数値化されてはいませんでした。しかし今はBEVIという心理学に基づき米国で開発された分析ツールを活用して、変化を測定し数値化できるようになっています。今後はその分析結果をもとに新しい教育モデルをつくる研究が進んでいきます。英語学習についても、今よりもっと楽しくて効果的な方法が生まれるでしょう。

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先生情報 / 大学情報

叡啓大学 ソーシャルシステムデザイン学部 ソーシャルシステムデザイン学科 教授 上杉 裕子 先生

叡啓大学 ソーシャルシステムデザイン学部 ソーシャルシステムデザイン学科 教授 上杉 裕子 先生

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英語教育学、異文化理解、英米比較文学

メッセージ

何かひとつのことを探究し続けていると、それがいつの間にか人生の支えとなり、人生を変えてくれる要素ともなります。その過程ではつらいこと、悔しいこともあるでしょうが、それも自分を押し上げてくれる糧となります。つらい経験も「姿を変えた恵」なのです。自分が抱いた夢を諦めず努力を続ければ、きっとそれはかない、すると次にまた新しい夢ができ……という繰り返しが生まれます。それこそが、人としての成長ではないでしょうか。夢にしがみついて努力を続ければ、あなたにとって「いいこと」がたくさん見つけられると思います。

叡啓大学に関心を持ったあなたは

2021年4月に開学した叡啓大学は、未来を啓(ひら)き、新しい社会を描くチェンジ・メーカーを育成する22世紀型大学です。1学年定員は100名、全ての授業でアクティブ・ラーニングを実施し、全科目を日英2言語で開講(卒業に必要な124単位のうち62単位を英語で履修)しています。SDGsを意識したリベラルアーツ科目と、デジタルリテラシーや思考力を身につけ、世界で通じる「国際教養力」を養います。実社会のリアルな課題に挑む課題解決演習(PBL)やインターンシップ等では、社会を動かす「実践力」を養います。