情報を活用することが、社会をよりよく生きる力になる
「情報」とは
そもそも「情報」とは何でしょうか。報道やニュースも情報ですし、人の話や広告、書籍などあらゆるものが情報だと言えます。情報は、人が認識する過程において初めて情報としての性質を持ちます。例えばあなたが図書室で読んだ本や、テレビ・新聞で心を動かされたコトがあれば、あなたはそれを誰かに伝えたい情報だと認識し、家族や友人との会話のネタにするという具合です。また企業はヒト、モノ、カネ、そして情報の4つを経営資源とみなします。顧客データや人脈などのネットワーク情報は、企業の立派な資産なので、質の高い情報が大量にあればあるほど有利です。悲しいことですが戦争も、今や相手の戦略や戦法を得る方が有利となる情報戦の時代です。今の世界は、あらゆる物事が大量の情報を通じて行われているのです。
情報との上手な付き合い方
最近は、正しくない情報も世の中に数多く出回っています。「ディープフェイク」という、人工知能で巧妙に生成された画像や映像によって大金をだまし取られる人も出てきました。情報とうまく付き合うには、得た情報に対して「本当にそうかな?」と、一度立ち止まって考えてみることが大切です。これはクリティカル・シンキング(批判的思考)という、物事を分析的に見るスキルです。立ち止まって考え「本当だ」、「自分の考えに合っている」、または「信じたい」と判断してもよく、逆に「変かも」、「判断できない」、「わからない」と判断しても構いません。得た情報に対してなぜそう判断したか、自分自身が納得する理由を持っておくことが大切なのです。
幸せを目指すための情報活用
世の中にあふれている情報には、質の高いものやそうでないもの、正しくないものも混ざっています。必要以上に恐れる必要はありませんが、しっかり情報と向き合うには、その人の知識や経験、倫理を総動員して判断することが大切です。そうして納得できた情報を活用していくことが、誰もが幸せで豊かに生きる社会につながっていくのです。
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先生情報 / 大学情報
麗澤大学 国際学部 国際学科 准教授 中園 長新 先生
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