見えないからこそ「知りたい」、私たちの心
心の中を見る方法とは?
心はつかみどころがないものですが、自分の心も、周囲の人の心も気になるものです。
直接目で見ることはできませんが、科学的方法を用いれば、心について知ることができます。心理学では、心の中を解明するために、実験、調査、検査、観察、面接などの手法を用いて、心の動きをデータとして表すことで検証したり、心の実態に近づくための研究をしています。
コンビニの商品、つい、買ってしまうのはなぜ?
心理学によって明らかになったことは、生活の中で利用され、役立っています。例えば、コンビニでは、商品の陳列にも心理学的な手法が使われています。数年前から、レジの横に小さなお菓子が置かれているようになりました。あなたも、レジのそばにある小さなお菓子を、お金を払うときについでに買ってしまったりしたことがあるかもしれません。また、寒い時期にアイスクリームを買ったり、冬場でもないのにおでんを買ったりしたことがある人もいるでしょう。コンビニで、寒い時期にアイスクリームの大きなショーケースが置かれていたり、冬場でなくてもおでんが販売されるようになったりしたのも心理学的な手法によるものです。コンビニという限られたスペースで、もしそれらの商品があまり売れないのであれば陳列されることはないでしょう。
さまざまな側面で人間の心理を考える
心理学では、はっきりとは見えない人の心の状態を探っていきます。その際、いろいろな切り口で、人の心の状態をとらえることが重要です。そのようなことを踏まえて、人とふれあうことが、人生を豊かにする方法とも言えるでしょう。
人間関係でも心理学は役立ちます。相手の思いやニーズをとらえるためには、心理学に基づくコミュニケーションの取り方がヒントになります。例えば、チームで目標を達成するために、どうしたらやる気が出るのか、どのような言葉をかけたらいいのかが理解しやすくなります。このように心に関わるすべてのものが心理学につながっているのです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報
太成学院大学 人間学部 心理カウンセリング学科 教授 鈴木 公洋 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
心理学先生が目指すSDGs
先生への質問
- 先生の学問へのきっかけは?
- 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?