企画力×表現力で、社会で輝く実践コミュニケーション力を磨く
他者と本当に分かり合うために
ここ十年は、人類の歴史を一挙に塗り替えるほどのメディア革新が起きています。SNSの発展からもわかる通り、若者は活字離れどころか活字の力に目覚めています。誰もが自由に自己表現できる時代になりましたが、一方でコミュニケーションは十分であるとは言えず、世界は「自国ファースト」の傾向を強めています。今こそ異なる背景・思想・感情を持つ人間同士が理解し合い、お互いを尊重することが大切です。そのためには、自分の頭で思考し、自己をクリエイティブに、そして自由に表現するための、実践コミュニケーション力が欠かせません。
「表現する」ことは、「考える」こと
日本語を母語とする人であっても「伝わる」日本語を書いたり話したりすることは難しいものです。学生の多くは特に「書くこと」に苦手意識を感じています。ところが「大学のキャッチコピーを書く」といった自由度の高いテーマでは、大変ユニークな発想がどんどん出てきます。言葉を使って表現することは、「考えること」そのものなのです。つまり、円滑なコミュニケーションを実現するためには「考える力」が不可欠です。2022年の学習指導要領改訂では、従来の国語教育の要であった「読む」の育成から、「話す」「書く」といった表現力の育成がより重視されることとなりました。また、大学の授業も、教員が一方的に話す講義形式からディスカッション・対話形式へと移行してきています。自分の意見を伝えることで表現力は高まり、自分と違う感性に触れることで思考の幅は広がっていきます。
自らを輝かせる”武器”を持つ
これからの社会では、記憶や情報収集をAI技術に任せつつ、自らの脳を使った企画力や表現力を磨くことが求められます。大事なのは自分の中にあるクリエイティビティのタネを自ら育て、自己表現する喜びを味わうこと。コミュニケーションは人間が生きていくために欠かせない能力の一つです。企画力と表現力を磨くことで高まる実践コミュニケーション力は、社会に出て輝くための武器となるでしょう。
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先生情報 / 大学情報
跡見学園女子大学 文学部 コミュニケーション文化学科 教授 松浦 雅子 先生
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