モーション(動き)は、感情を伝えるための第5のメディア
モーションメディアとは実体としての動き
インターネットの世界では、思想や感情をテキスト、音、画像、映像という4つのメディアの組み合わせで伝えています。しかし、私たちの実生活では、この4つのメディアに加え、「モーション(動き)」もメディアの1つです。
こう説明すると、「映像にも動きがあるが、それとは何が違うのか」と疑問に思う人もいるかもしれません。ここで言うモーションは、画面の中にある動きではなく、そこにあり、実際に触れることのできる実体としての動きです。例えば、「踊り」の場合には、撮影して見れば映像ですし、そのまま見ればモーションになります。
同じ演奏ならDVDよりライブのほうが感動する
この違いを説明するのは難しいのですが、同じ音楽演奏を見て聴く場合、DVDよりはライブのほうが、感動が大きいはずです。つまり、映像以上のものがモーションメディアにはあります。
モーションは生活の中にもあふれています。身振り手振りなどの動作や顔の表情の動きなどもモーションです。それによって私たちはある感情を受け取っています。ただ、このようなモーションは記録ができず、一瞬で消えてなくなります。これに対し、ほかの4つのメディアは再生機があれば、コンテンツを何度でも再生することができます。
ロボットでモーションメディアのコンテンツを作る
私たちがモーションメディアに馴染みがないのは、もしかしたらこのようなコンテンツを目にしないからかもしれません。ではモーションメディアでのコンテンツとはどのようなもので、その制作が可能なのでしょうか?
実は、ロボットによる動きなら可能です。ロボットを制御して動かせば、それに対して人間はある感情を抱くでしょう。この方法なら、繰り返し再生することも可能です。ロボットが目の前にあることが条件なので、今の段階では機会が限られますが、ロボットが普及していけば、どのようなモーションにするかは、人間とロボットをつなぐための重要な課題になるでしょう。
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