人はなぜ、YouTubeやTikTokに引きつけられるのか?

人はなぜ、YouTubeやTikTokに引きつけられるのか?

動画共有サービスにハマる

YouTubeやTikTokといったWeb上の動画共有サービスは、すっかり身近な存在となりました。ちょっとした息抜きのつもりで見始めて、ふと気づいたら何時間もたっていたという経験や、自分たち自身でダンスなどの動画を撮影して、それをアップロードしてみた経験のある人も多いでしょう。こうした動画共有サービスが視聴者やクリエイターたちを引きつけるのはなぜでしょうか。

ユーザーを引きつける「好循環」

YouTubeやTikTokのアプリ内で、ユーザーが長時間滞在するのには、2つの好循環が作用しています。1つは、コンテンツを充実させることによる好循環です。動画作成の敷居を低くすることでコンテンツの充実と多様化を図り、それらを適切にユーザーに届けて高評価を得ることで、コンテンツのクリエイターの増加につなげています。もう1つは、視聴者であるユーザーの満足度を高めていくことによる好循環です。ユーザーの関心や利用動向をとらえ、それに合うコンテンツを提案してマッチングさせていくと、ユーザー体験が向上して利用時間も伸びる、という循環が生じます。
これら2つの好循環を可能にしているのは、AI(人工知能)の技術です。ユーザーの意向やプロファイルを的確に分析して最適なコンテンツを「おすすめ」するAIアルゴリズムの技術は、Web上のサービスの生命線となっており、今も各社がしのぎを削って開発しています。

企業経営に変革を促すAIの存在

AIは、今やスマートフォンなどにも当たり前のように搭載されており、さまざまな機能やサービスとスムーズに組み合わされています。今後は、車の自動運転のような高い安全性を求められるハードウエアの制御など、より難易度の高い分野へのAIの導入が見込まれています。こうしたデジタル技術の進化は、多くの企業の経営に大きな影響を与えています。市場や企業がこれからどのように変革していくのかを分析するのに、AIはよい着眼点だと言えます。

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先生情報 / 大学情報

大阪経済法科大学 経営学部 経営学科 教授 岡野 寿彦 先生

大阪経済法科大学 経営学部 経営学科 教授 岡野 寿彦 先生

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技術・イノベーション経営論、経営学

メッセージ

AIをはじめとするデジタル技術は、これからますます普及し、身近な存在として「民主化」されていく傾向にあります。こうした技術の進化は、企業の経営に対するユーザー側の意見や影響力を、より強める一因にもなっています。私たち一人一人が日頃使っているアプリやサービスをどのように思っているか、ユーザーとしての感性から、問題意識を持って分析してみましょう。何で便利なんだろう? 何で不満なんだろう? そう考えることで、その分野の市場や企業にも興味が湧いてくるはずです。

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