世界に届く「人の心を動かす映像」を作る

映像は世界の共通言語
例えば「浴衣の帯の締め方」や「料理の手順」は、文字と図で解説された取扱説明書を読むのが一般的でした。しかし近年では映像による説明が主流になりつつあります。映像だと、複雑な事象でも一目で理解できる特徴があります。さらに映像には、言葉を超えて伝わる力があります。「トムとジェリー」のような、セリフがほとんどなく物語が進むアニメであっても世界中の子どもたちに愛されています。映像が一瞬でシェアできる時代、映像はまさに「世界の共通言語」として、今後ますます重要な役割を果たしていくと考えられます。
誰でも発信できる時代に
現在、私たちは膨大な量の映像に囲まれています。例えば、YouTubeに毎日アップされる動画をすべて視聴するには11万年かかるとも言われています。これらの映像は、プロの映像制作会社ではなく、一般の人たちがスマートフォンで撮影・編集して発信したものも少なくありません。数十年前には考えられなかったこの状況は、インターネットとスマートフォンの進化によって実現しました。今では誰もが世界に向けて映像を発信できる時代です。しかし、映像を作れば必ず見てもらえるわけではありません。重要なのは、「どうすれば見る人の心に残るか」を意識することです。
伝わる映像を作るには?
料理に例えるなら、どんなに便利な調理器具があっても、ただ作るだけでは「おいしい」と感じてもらえません。食べる人やシーンに合わせた料理だからこそ、その「おいしさ」を伝えることができます。映像も同じで、届けたい相手や場面を思い描きながら、伝え方を工夫することが大切です。将来的にAIが映像制作を担うようになるかもしれませんが、「伝わる映像」を生み出すためには、人間の想像力や創意工夫が不可欠です。
そして、その映像の良し悪しを決めるのは、最終的には見る人です。自分では納得がいかなくても、その作品が誰かの心を動かすこともあります。だからこそ、まずは作ったものを発表してみることが何より大切なのです。
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